2004 Fiscal Year Annual Research Report
剰余指数・剰余位数の分布、指標和の評価に関する解析的研究
Project/Area Number |
14540048
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Research Institution | Meiji Gakuin University |
Principal Investigator |
村田 玲音 明治学院大学, 経済学部, 教授 (30157789)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北岡 良之 名城大学, 理工学部, 教授 (40022686)
岡崎 龍太郎 同志社大学, 工学部, 専任講師 (20268113)
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Keywords | 剰余位数 / 剰余指数 / 原始根に関するArtinの予想 |
Research Abstract |
今年度も、昨年までに引き続き、剰余位数の分布に関する研究を進めた。 aを自然数、pを素数とするとき、我々はaのpを法とする類の剰余位数の分布を調べるため、Q(x;s,t)={p≦x; aの剰余位数≡(mod t)}という素数集合を導入し、この集合の自然密度を考察してきた。平成15年度までに、t=4の場合(平成13年度)、t=q^r(素数ベキ-qは素数)の場合(平成14年度)、そしてt=一般の場合(平成15年度)と、目標にしていたところまで順調に成果があがってきたので、理論的には大きな進展はなかった。しかし、この研究の当初の目的は上記の自然密度Δ_(S,t)の数論的性質を調べることだったので、今年度からそれに取り組んでいる。 最初、この密度はmodulus tに関して"乗法性"を持つだろうと予想されていたが、従来までの理論的結果やコンピュータを使った計算実験によれば、逆に乗法性は一般には成り立たないらしいことが分かってきた。ただ乗法性生を持つ場合もしばしば見られ、何故乗法性がこのように非常に複雑になるのか、そのはっきりした理由付けは来年度以降の課題である(以上、知念宏司氏との共同研究)。 こうした研究と平行して、ドイツのOberwolfach数学研究所で開かれたシンポジウム『Theory of the Riemann Zeta and Allied Functions』等でこれまでに得られた成果を発表した。
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Research Products
(3 results)