Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川村 一宏 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 助教授 (40204771)
山崎 薫里 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 助手 (80301076)
矢ヶ崎 達彦 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助教授 (40191077)
岩本 豊 弓削商船高等専門学校, 助教授 (10300641)
上原 成功 高松工業高等専門学校, 講師 (80321496)
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Research Abstract |
無限次元多様体の研究においては,±∞の値も許す下半連続実数値関数の全体のなすの関数空間L(X)に関する共同研究を研究分担者の上原氏と行っており,昨年度の報告で書いたように,この関数空間L(X)がHilbert立方体に同相になるためには,Xが無限で局所コンパクト第2可算であることが,必要十分であることを証明し,-∞の値を取らず何処かで実数値をとる関数からなる部分空間LSC(X)や有界な関数からなる部分空間LSC_B(X)に関する結果も得られていたが,今年度中に論文としてまとめ学術雑誌に投稿することができた.巾空間に関しては,大学院生の矢口および嶺と共同研究を行っているが,今年度は各絶対ボレル・クラスに対する普遍空間の有限部分集合のなす巾空間が,元の空間に同相であることが証明でき,現在,学術雑誌に投稿できるように論文として準備中である. 普遍空間の研究に関しては,研究分担者の岩本氏が中心に,Ageev氏と連絡を取りながら,Nobeling空間の研究を行ってきたが,今年度は進展が見られなかった.しかしながら,無限次元の普遍空間に関しては目標としていた成果が得られた.以前に,大学院生の矢口との共同研究において,BestvinaとMogilskiによるabsorbing setの理論を,非可分の場合へ拡張することを試み,一般論に関する拡張は成功したが,高い階層の絶対ボレル・クラスに対する普遍空間の存在が問題として残されていた.今年度,大学院生の嶺により,すべてのクラスに対して普遍空間の存在が示され,各階層の非可分の絶対ボレル・クラスに対する普遍空間の存在と特徴付けが得られ,今後の発展が大いに期待される.
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