2004 Fiscal Year Annual Research Report
特殊ホロノミー多様体の幾何学とゲージ理論/重力対応
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14540073
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
菅野 浩明 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 教授 (90211870)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
太田 啓史 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 助教授 (50223839)
安井 幸則 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (30191117)
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Keywords | ゲージ理論 / 重力対応 / 位相的弦理論 / 超対称ゲージ理論 / インスタントン / D-ブレイン |
Research Abstract |
今年度は、位相的弦理論におけるゲージ理論/重力対応に関連する研究を行った。特に、最近Nekrasovによって提案された4次元ゲージ理論(Seiberg-Witten理論)のインスタントンの数え上げに関連する分配関数がGromov-Witten不変量(あるいはこれと等価と見なされているGopakumar-Vafa不変量)の生成母関数である位相的弦理論の分配関数(の極限)に他ならないことを示した。さらに、この結果を5次元の超対称ゲージ理論におけるBPS状態の数え上げの立場から理解する試みを行った。具体的にはD2ブレインのモジュライ空間のコホモロジー類とBPS状態の対応を考え、コホモロジー群のレフシェッツ分解とNekrasovの分配関数から得られるBPS状態のスピン表現の既約分解が一致することを(部分的に)確かめた。この対応では、ゲージ理論側でSU(2)Seiberg-Witten理論、位相的弦理論側で、局所Hirzebruch曲面をtarget空間として考えている。 Nekrasovの分配関数と位相的弦理論の分配関数の一致を見るとき,技術的に重要な役割を果たすのがSchur始めとする対称関数である。対称関数の理論ではSchur関数の一般化としてMacdonald関数が知られており、表現論など様々な場所に現れる。年度の後半ではNekrasovの分配関数をMacdonald関数を用いて表示することを試みた。 分担者の太田は、代数曲面の孤立特異点のまわりのリンクについて、そのシンプレクティックフィリングの変形類を決定した。また、安井は高次元重力インスタントンおよびブラックホールを研究し、種々のEinstein多様体の構成を行った。
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Research Products
(5 results)