2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14540078
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
中西 康剛 神戸大学, 理学部, 教授 (70183514)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大山 淑之 東京女子大学, 文理学部, 助教授 (80223981)
池田 裕司 神戸大学, 理学部, 教授 (10031353)
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Keywords | 絡み目 / コンウェイ多項式 / 局所変形 / ヴァシリエフ不変量 / リンクホモトピー |
Research Abstract |
この研究により得られた結果は以下の通りである。 絡み目に対する局所変形のひとつであるself Δ moveは、3本のarcsからなるtrivial tanglesの置き換えであるΔ moveについてすべてのarcsが同一成分に含まれることを条件として付加した局所変形である。この局所変形を有限回施してうつあうことで同一視してできる絡み目の同値関係は、同一成分の交差交換を有限回施してうつあうことで同一視してできる絡み目の同値関係であるリンクホモトピーの特殊化になっている。この意味で、この同値関係をΔ link homotopyと呼んでいる。こうした同値関係が絡み目の空間にどのような構造をもたらすのかを研究している。この観点から、有限型不変量のひとつであるConway多項式の係数から情報を引き出すことに成功した。具体的には、一般の絡み目について、Δ link homotopicであるための必要条件を、絡み目およびその部分絡み目のConway多項式の係数から定まる2つの整数値で与えた。特に2成分絡み目については、この条件が十分条件でもあることを示した。つまり、2つの整数値不変量が一致する2つの2成分絡み目は有限回のself Δ movesでうつりあうことを示した。さらに、交差点数が7以下の2成分結び目について、この同値関係による分類を行い、同値類の中でうつりあうのに必要なself Δ movesの最小数を決定した。また、2成分絡み目について、この2つの整数値のとりうる値の範囲も決定した。 以上の結果は学術論文に発表される予定であることを付記しておく。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Y.Nakanishi, Y.Ohyama: "Delta link homotopy for two component links"Topology and its Applications. 121. 169-182 (2002)
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[Publications] Y.Nakanishi, Y.Ohyama: "Delta link hornotopy for two component links, II"Journal of Knot Theory and its Ramifications. 11. 353-362 (2002)
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[Publications] Y.Nakanishi, Y.Ohyama: "Delta link homotopy for two component links, III"Journal of Mathematical Society of Japan. (accepted).