2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14540091
|
Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
田中 實 東海大学, 理学部, 教授 (10112773)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 勝 東海大学, 理学部, 教授 (10056252)
野口 光宣 名城大学, 商学部, 教授 (00208331)
|
Keywords | 最小跡 / 測地線 / フラクタル図形 / ハウスドルフ次元 / カスプ / 回転面 / トーラス / 楕円面 |
Research Abstract |
平成16年度の研究実績として、以下の成果が得られたので報告する。 1.松山と田中は非線形項を有する波動方程式の外部問題を扱い、解のL^2評価を得、エネルギー非減衰を証明し、さらに散乱状態の存在及び散乱速度を決定した。特に、田中は微分幾何の専門家の立場から、障害物の凸包が連続的微分可能にしかならないことを証明し、外部問題における散乱現象に興味深い考察を与えた。これらの結果は、2004年のAdv.Diff.Eq.に掲載されている。 2.2005年1月に、熊本大学で開催された研究集会「測地線及び関連する諸問題」において、田中は、以下の定理の紹介と証明の概略を発表した。 定理Mを球面と同相な実解析的なリーマン計量を持つ多様体とする。もし、Mのガウス曲率がいたるところ正ならば、Mの各点の共役点のなす集合は、1点からなるかまたは、少なくとも4つのカスプをもつ。 3.田中と共同研究者であるR.Sinclair(琉球大学訪問研究員)は、最小跡に関する予想をいくつか立てた。その中の1つは、最小跡の端点の個数が有限個であるための十分条件に関する予想である。この予想は、実験的にR.Sinlairにより正しいことが確認された。論文として、発表予定である。
|
Research Products
(5 results)