2004 Fiscal Year Annual Research Report
空間の代数的モデルを用いた(コ)トージョン積の解析
Project/Area Number |
14540095
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
栗林 勝彦 信州大学, 理学部, 助教授 (40249751)
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Keywords | twisted tensor products / Eilenberg-Moore spectral sequences |
Research Abstract |
空間Xから空間Yへの連続写像全体からなる空間(写像空間)をMap(X,Y)と表す。空間に胞体を貼り付けるという操作からえられるコファイバー積に、函手Map(,Y)を適用してファイバー積が得られる。このファイバー積が引き起こすEilenberg-Mooreスペクトル系列(EMSS)に着目することにより研究成果を上げた。 Sを向き付け不可能曲面、BGをあるLie群の分類空間とする。Sの胞体分割から得られる上述のEMSSは比較的扱いやすい。そのE_2-項に現れるトージョン積をKoszul分解を用いて具体的に計算し、写像空間Map(S,BG)の整数係数コホモロジー環を完全に決定した。また3次元多様体MのHeegaard分解を用いてMap(M,BG)の整数係数コホモロジーを3次以下で考察し、積構造の情報も含む重要な単完全列を得ている。 EMSSの研究を通じて蓄積された空間モデルを用いたトージョン積の解析方法、そしてTwisted tensor productsによるコトージョン積の計算方法はループ群の分類空間のコホモロジーの考察において統合された。実際Lie群Spin(10)の分類空間BSpin(10)のTVモデルは私達がEMSSを解析する上でほしい次元の情報を含む。それを抽出することで結果、私達はH(BLSpin(10);Z/2)を具体的に記述することに成功している。 近年B.Fresseにより写像空間Map(X,Y)の代数的(オペラド上の代数)モデルが与えられた。このモデルをさらに改良することからはじめ、写像空間に収束する新しいスペクトル系列の構成が現在私達の研究で進められていることも合わせて報告しておく。
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Research Products
(2 results)