2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14540208
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
池畠 良 広島大学, 大学院・教育学研究科, 助教授 (10249758)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川下 美潮 広島大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (80214633)
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Keywords | 波動方程式 / 外部問題 / エネルギー減衰 |
Research Abstract |
研究代表者等の主な関心は、摩擦項のついた半線形波動方程式の臨界巾問題の外部領域や半空間における混合問題、及び線形波動方程式の外部領域における局所エネルギー減衰についてである。平成15年度に得られた上記問題についての極めて新しい知見は以下の通りである。 池畠一松山の方法によって、藤田型臨界巾より大きい巾型非線形項を持つ半線形damped wave equationの2次元外部混合問題の時間大域可解性の完全解決を得た。これは、一流雑誌のJ.Differential Equationsで印刷中である。 次に、線形damped wave equationの半空間における一般次元混合問題を考え、それまで熱方程式等ではよく知られていた全空間とは異なる半空間特有の性質を既存の方法で発見した。それを更に巾型非線形項を持つ半線形damped wave equationの一般次元半空間混合問題の時間大域可解性問題に応用して、その完全な解決(理想的な状態での)を得た。これらは、2つの雑誌:J.Math.Anal.Appl.288(2003),803-818やMath.Meth.Appl.Sci.(in press)に掲載され、あるいは印刷中である。この辺の問題についてはこれらは先躯的な結果となっている。 一方、線形波動方程式の局所エネルギーの一様減衰についての1961年のMorawetz氏による有名な結果があるが、この結果は初期値に極めて強い仮定をおいて得られている。ここでは、池畠一松山の方法とTodorova-Yordanovの方法を巧く組み合わせることによって、そのr強い仮定」を取り除くことに成功した。この結果のよい点は、更にその証明がこれまで予想されてきたものとは違って、まったく独創的であり従って驚くほど簡略化されたものとなっていることが挙げられる。これも現在Math.Meth.Appl.Sci.にて印刷中である。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Ryo IKEHATA: "Critical exponent for semilinear damped wave equations in the N-dimensional half space"J.Math.Anal.Appl.. 288. 803-818 (2003)
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[Publications] Ryo IKEHATA: "New decay estimates for linear damped wave equations and its application to nonlinear problem"Math.Methods in the Appl.Sci.. In press.
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[Publications] Ryo IKEHATA: "Global existence of solutions for semilinear damped wave equation in 2-D exterior domain"J.Differential Equations. In press.
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[Publications] Ryo IKEHATA: "Local energy decay for linear wave equations with non-compactly supported initial data"Math.Methods in the Appl.Sci.. In press.