2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14540214
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
仲田 均 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (40118980)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石川 史郎 慶應義塾大学, 理工学部, 助教授 (10051913)
前島 信 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (90051846)
塩川 宇賢 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (00015835)
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Keywords | エルゴード理論 / 不変測度 / 連分数 |
Research Abstract |
本年度の重点研究のうち(1)再帰時間に関する問題の研究に関しては連分数の中間近似がFarey写像の再帰時間の問題に帰着されることに着目して下記の結果を得た: (1)indifferent fixed pointを持つ1次元写像は無限大不変測度を持つ力学系の典型的な例である。その中でHecke群に付随するRosen型連分数の中間近似を与える1次元写像、および、α連分数の中間近似を与える1次元写像を中心に研究を行った.特に、Rosen型連分数に関してLenstra定数がLegendre定数に一致していることを証明し、さらに中間近似写像についても同じ結果が成立することも証明した。このことからHecke群のディオファンタス近似に関するHurwitz定数を与える新たな方法を確立した。このことは今後、第2種Hecke群の研究へと発展させる予定である。 また、(2)マハラム変換の不変測度の研究に関しては次の結果を得た: (2)記号力学系のtail同値関係より作られるマハラム変換に対して、その局所有限不変測度の特徴づけを行った.特に、βシフト、可算マルコフシフトについて成果をあげた。 (3)多重再帰性に関しては角谷タイプとの関係からいくつかの結果を得ている。特に、弱αタイプの概念を新たに定義し、それが多重再帰性の多重度の下からの評価を与えることを示した。現在それらをとりまとめている段階である。 (1)については、Cor Kraaikamp、Tom Schmidt、(2)については、Jon Aaronson、Omri Sarigとの共同論文として論文を準備中である。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] M.Lemanczyk, M.Mentzen, H.Nakada: "Semisimple extensions of irrational rotations"Studia Mathematica. 156-1. 31-57 (2003)
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[Publications] J.Aaronson, H.Nakada: "Trimmed sums for non-negative, mixing stationary processes"Stochastic Processes and their Applications. 104-2. 173-192 (2003)
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[Publications] H.Nakada, R.Natsui: "On the metrical theory of continued fraction mixing fibred systems and its application to Jacobi-Perron algorithm"Monatshefte fur Mathematik. 138-4. 267-288 (2003)
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[Publications] K.Inoue, H.Nakada: "On metric Diophantine approximation on positive characteristic"Acta Arithmetica. 110-3. 205-218 (2003)
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[Publications] K.Inoue, H.Nakada: "The modified Jacobi-Perron algorithm over F_q(x)^d"Tokyo Journal of Mathematics. 26-2. 447-470 (2003)
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[Publications] H.Nakada, R.Natsui: "Some strong mixing properties of a sequence of random variables arising from α-continued fractions"Stochastics and Dynamics. 3-4. 463-476 (2003)