2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14540224
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
和田 節子 電気通信大学, 電気通信学部, 助教授 (30017404)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小野 洋 電気通信大学, 電気通信学部, 助手 (00134867)
成澤 孝敏 電気通信大学, 機器分析センター, 助手 (30143712)
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Keywords | 炭素質物質 / プラズマ / メタン / PAH / QCC / 星間塵 / 質量分析 / 星周塵 |
Research Abstract |
反応のモニターするため、質量分析計を購入し、合成装置に取り付けた。この質量分析計は比較的高い圧力のガスの分析ができる。筆者らは今までにマイクロ波合成装置を用いて炭素質物質(QCC)の合成を行ってきた。プラズマの放電電力、水素などの共存ガスなどにより、合成されるQCCの紫外線吸収ピーク波長や構造が異なることを見出してきた。しかし、それらの固体がどのように生成されるのかは不明であった。今回、質量分析計により、QCCと同時に合成される分子ガスの分析を行ない、合成過程をより明らかにした。 今年度は(1)原料ガスをメタンとし、放電電力を変えたときの生成物、(2)原料ガスのメタンにヘリウム、ネオンの混合ガスを加えていったときの生成物について検討した。その結果、放電電力を一定の時、ヘリウム・ネオンの混合ガスを加えていくと生成物が大きく変わることが分かった。すなわち、メタンが多いときは星間塵に似た220nmピークを示すQCCが生成したが、ヘリウム・ネオンが多くなると星周塵に似た長波長ピーク(230-250nm)を持つQCCが生成した。前者では同時に多くのPAHを含むf-QCCが生成したが、後者ではf-QCCはほとんど生成しなかった。後者では炭素2個からなる分子群(例えばアセチレン)が多く生成した。C_1分子とC_2分子の比が生成する固体の構造に大きく影響することが分子ガスの分析から示された。 次年度は、さらに詳しい合成機構の分析に加え、合成したQCCとプラズマガスとの反応により生成する分子ガスの検出を行う。
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