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2003 Fiscal Year Annual Research Report

原子核表面におけるπ中間子分布の実験研究

Research Project

Project/Area Number 14540267
Research InstitutionOsaka University

Principal Investigator

酒見 泰寛  大阪大学, 核物理研究センター, 助教授 (90251602)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 若狭 智嗣  九州大学, 大学院・理学研究院物理学部門, 助教授 (10311771)
畑中 吉治  大阪大学, 核物理研究センター, 教授 (50144530)
Keywordsガス電子増幅 / 粒子位置検出器 / GEM / コヒーレントπ中間子
Research Abstract

原子核中での核子とπ中間子の相互作用を調べるコヒーレントπ中間子生成反応実験の測定装置の開発を行った。
この反応は、400MeVのエネルギーを持つ陽子ビームから放出された仮想π中間子が、原子核中の核子との相互作用を繰り返すことによって、終状態に実π中間子が生成されるものである。そして、その反応確率は、核力の短距離成分の大きさに敏感である。
今年度は、Coherentπ中間子生成実験のために必要となる検出器、読み出し回路等の開発を完了した。これで実験遂行の準備が整ったことになる。実験は、2004年度に予定されている。
(1)π中間子検出のための高分解能位置検出器(ガス電子増幅検出器)の開発。
陽子ビームとターゲットの反応点に隣接した分析電磁石周辺で、π中間子の運動量を高分解能・高効率で検出するために、高い位置分解能をもち、かつ、放射線損傷や放電に強いガス電子増幅検出器(GEM)の開発を行った。
検出器の構造として、高速荷電粒子により電離されたガス電子を増幅する電極膜を多段に重ねることで、信号増幅度と効率を高めた。また、読み出しに、200μmピッチのストリップを薄い基板上に施し、位置分解能を高めた。
また、ベータ線・ガンマ線源を用いて、検出器の基本特性(増幅度、効率等)を測定した。フローするガスの混合比、電極膜に印加する電圧を変化させ、それらのパラメータに対する増幅度・検出効率の依存性を測定し、実験に用いる場合のガス、電圧等のオペレーションパラメータの最適値を評価した。
(2)高速シリアル信号読み出し回路の開発。
検出器からの多チャンネル信号を、高速に読み出す回路を構築した。
この回路は、(1)信号をバッファーに蓄積するとともに、順次、アナログ信号をシリアルに転送する信号読み出しカード、(2)読み出しカードからのアナログ信号をデジタル化するVMEベースのFADC、(3)読み出しカードの増幅度、波形整形時間等を制御するためにカード内臓のレジスタをプログラミングするためのField Programmable Gate Array(FPGA)ベースのボードの3つから構成される。
今回、上記の3つのコンポーネントを動作させるのに必要な周辺回路を含めて開発を行い、動作確認を行った。

  • Research Products

    (3 results)

All Other

All Publications (3 results)

  • [Publications] T.Yamanishi, H.Kitagawa, Y.Sakemi: "Direct measurement of delta(anti-u)/delta(anti-d) using polarized Drell-Yan processes on meson nucleon collisions"Nuclear Physics. A721. 348-351 (2003)

  • [Publications] Y.Sakemi, K.Fujita: "Development of Gas Electron Multiplier (GEM) detector"Osaka University, RCNP, Annual Report. 2002. 137-138 (2003)

  • [Publications] H.Kitagawa, Y.Sakemi, T.Yamanishi: "Polarized light flavot anti-quarks from Drell-Yan processes of H + polarized-N -> polarized-L+- + L+- + X"Physical Review. D67. 051501 (2003)

URL: 

Published: 2005-04-18   Modified: 2016-04-21  

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