2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14540295
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
斎藤 晋 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (00262254)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三宅 隆 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (30332638)
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Keywords | フラーレン / ナノチューブ / ナノエレクトロニクス / 水素吸蔵 |
Research Abstract |
フラーレン・ナノチューブ系は、今世紀の最重要研究領域の一つであるナノサイエンス・ナノテクノロジーにおける中心物質としてその物性研究・応用研究が先進各国で進められている。 本研究課題においても、それらの電子構造・物性・安定性を中心に、多様な側面を理論的に研究し、新たな物性発現の可能性を探っている。本年度は、フラーレンがナノチューブに内包された、いわゆる「ピーポッド」と呼ばれる系のエネルギー論にもとづく安定度を、密度汎関数法により求めた。外枠のナノチューブの直径の関数として、内包時に得られるエネルギー利得を求めることにより、最も安定なピーポッド系のサイズを予測する事に成功した。ピーポッド同様、ナノチューブ内の一次元空間に物質を内包する系の研究において、さらに、下記の成果を得ることができた。 (1)カリウム原子列を内包することにより、新たな伝導バンドがフェルミ準位に出現し、伝導に寄与する。 (2)水素分子、メタン分子の吸着におけるエネルギー利得の予測値を得た。 (1)の成果は、ナノエレクトロニクスにおけるナノチューブ系の新たな可能性を示すものと位置づけられる。また、(2)の成果は、クリーンエネルギーが求められる中、水素エネルギー活用の為の水素吸蔵物質、さらには、燃料電池等への応用が期待されているカーボンナノチューブの基礎的特性を与える成果と位置づけられる。
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[Publications] T.miyake: "Electronic Structure of Potassium-Doped Carbon Nanotubes"Physica B. 323. 219-221 (2002)
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[Publications] S.Okada: "Electronic and Geometric Structures of Multi-walled BN nanotubes"Physica B. 323. 224-226 (2002)
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[Publications] K.Kanamitsu: "Geometries, Electronic Properties, and Energetics of Isolated Single Walled Carbon Nanotubes""Journal of the Physical Society of Japan. 71. 483-486 (2002)
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[Publications] S.Okada: "Interwall Interaction and Electronic Structure of Double-walled BN Nanotubes""Physical Review B. 65. 165410-1-165410-4 (2002)
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[Publications] T.Miyake: "Electronic Structure of Potassium-Doped Carbon Nanotubes"Physical Review B. 65. 165419-1-165419-6 (2002)
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[Publications] T.Matsumoto: "Geometric and Electronic Structure of New Carbon-Network Materials : Nnaotube array on Graphite Sheet"Journal of the Physical Society of Japan. 71. 2756-2770 (2002)