2002 Fiscal Year Annual Research Report
共鳴型超音波測定システムの開発と超イオン導電体への応用
Project/Area Number |
14540306
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
金城 辰夫 徳島大学, 工学部, 教授 (50035606)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 浩一 徳島大学, 工学部, 講師 (20284317)
道廣 嘉隆 徳島大学, 工学部, 助教授 (00174061)
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Keywords | 超イオン導電体 / 超音波測定 / 共鳴型超音波法 / イオン導電性 / 固有振動 / 弾性率 / 内部摩擦 / 電池材料 |
Research Abstract |
研究概要は次の通りである。 1.高温用測定端子部および位置制御ユニットの作製 室温〜800Kで弾性率Cijと内部摩擦(スペクトルの1/Q値(線幅)から測定)の温度依存性を測定するため、端子部を試作中である。試料を挟み込んだ振動子を直接加温すると、圧電性の有効上限温度(PZTで650K程度)までしか測定できないので、試料のみを加温し、振動子は室温に保持してバッファーを介して振動を伝搬させる方式で製作している。また、試料(球形・直方体)を精確に端子部にセットするための位置制御ユニットも併せて製作している。 2.試料の加工および球形加工器具の作製準備 イオン導電体であるAgBr, AgClについて測定を行うため、単結晶を直方体(3mmX4mmX5mmに切断・研磨する作業を行った。一方、試料を球形に加工するための器具を作製するため、岡山大学理学部・鈴木功研究室を訪れ、詳細なノウハウを得た。球形試料で測定するとき、その真円度は弾性率の測定精度に関わるので重要である。 3. 解析プログラム 測定された共鳴スペクトルからCijを求めるためには、試料の固有振動を理論計算しておくことが必要で、それは結晶系と試料の形状および寸法に依存する。球形試料について解析するため、設備備品としてパソコン(IBM NetVista)および数式解析ソフト(Maple8)を購入し、解析ソフトの作製を開始した。そのアルゴリズムについては既に考察を進めてある。直方体については、現有のシステム(Quasar社製、RUSpec)で対応できる。 本システムが応用されるべき超イオン導電体に関連して、日本物理学会、固体イオニクス討論会等において8件の報告を行い、また3件の論文を公表した。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] K.Nakamura, et al.: "NMR study on the motion of Li^+ defects and the magnetic behavior in Li_xNiO_2"Solid State Ionics. Vol.152/153. 241-246 (2002)
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[Publications] M.Md.Rahman, et al.: "LDA Study on Polarizabilities and Shielding Factors in Fluorite Structure Crystals"Solid State Ionics. Vol.148. 227-233 (2002)
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[Publications] K.Nakamura, et al.: "NMR Study on Li-vacancy Ordering and Ionic Diffusion in β-LiGa"J. Phys. Soc. Jpn.. Vol.71. 1409-1410 (2002)