2003 Fiscal Year Annual Research Report
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14540416
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Research Institution | Tohoku Intsitute of Technology |
Principal Investigator |
中川 朋子 東北工業大学, 工学部・通信工学科, 助教授 (40222161)
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Keywords | CME / 太陽風加速 / 太陽風プラズマ / 太陽風磁場 / 惑星間空間 / 非スパイラル磁場 / 火星探査機「のぞみ」 / 「SOHO」衛星 |
Research Abstract |
CMEの初速度v(0)と加速度aとの間には線形の関係a=c0-c1v(0)があることがGopalswamy et al.(2000,2001)によって示されているが、この関係は、CMEが、速度差(v(0)-c0/c1)に比例した抵抗を受けることを示すため、このc0/c1という値を「背景の」太陽風速と考えることができる。ここでいう加速度aとは太陽出発時から1天文単位に至るまで間の平均の加速度であったが、近年のX線観測技術の向上により、CMEが太陽を出発する時の加速度も分かるようになって来た。1999年5月から12月までの期間のSOHO/LASCO CME Catalogue中の低緯度のCMEについて、27日ごとにCMEの初速度v(0)と初期の加速度a(0)の回帰直線を求めた結果、相関係数が-0.6から-1.0の範囲になった場合に限定すれば、270-450km/sの範囲「背景の」太陽風速が得られた。この速度範囲は、地球軌道付近で実際に検出される太陽風速度の範囲とおおよそ合っている。しかしながら個々の期間について得られた「背景の」速度を実際に惑星間空間で観測された太陽風速と比べると必ずしも一致せず、全体として実測より遅めという傾向があった。また、初速度が大きいのにあまり減速がみられないCMEは、大規模ではっきりしたロープ上の磁場構造を持つ場合が多いことが分かってきた。これは周辺プラズマによるdrag以外の加速機構を示唆していると考えられる。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Nakagawa, T., A.Matsuoka, NOZOMI/MGF team: "NOZOMI observation of transient, non-spiral magnetic field in interplanetary space associated with limb CMEs"Solar Wind Ten, edited by M.Velli, R.Bruno, and F.Malara, American Institute of Physics, Melville, New York.. 117-120 (2003)