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2003 Fiscal Year Annual Research Report

化学合成生物群集における共生関係の進化についての分子古生物学的研究

Research Project

Project/Area Number 14540437
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

荻原 成騎  東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (50214044)

Keywordsバイオマーカー / バクテリアマット / 竜洋海底谷 / 黒島海丘 / エーテル結合性バイフィタン / クロセタン
Research Abstract

今年度は、現世の試料を分析することによって各細菌類とその分泌物・細胞膜構成部質を起源とする化学化石の組成・構造とを一対一対応させることを試みた。用いた試料は、竜洋海底谷および黒島海丘より採取したバクテリアマットである。試料採取にはしんかい2000およびドルフィン3000を用いた。試料は通常の溶媒抽出を行なった後に、極性画分についてHI/LiAlH4処理を行ない、エーテル結合性バイフィタンの分析を行なった。その結果、非極性画分はクロセタン、PME,さらにその不飽和、3,7-dimethylalakne, alkylcyclopentane, alkylcyclohexaneおよびmid-chain-branched-alakneによって、マットは分類できる。さらにこれらは、極性画分についてHI/LiAlH4処理によって放出されるエーテル結合性バイフィタンによって、cyclopentane環を持たないバイフィタン、cyclopentane環を一つ、二つ、さらに三つ持つバイフィタンの組み合わせ、(さらにはその量比によって)によって細分されることが明らかになった。
ここで問題になるのが、海底堆積物表面に分布するため、ウオーターコラムから沈んで堆積した表層から中層に生息する生物起源のバイオマーカーと区別しなくてはならないことである。この識別のために、GC/IR/MSを用いた個別化合物炭素同位体組成の分析を行なった。基本的にメタン湧出に関与した微生物起源の化合物は-90‰を下回る軽い炭素で特徴付けられる。この考え方を基にしてバクテリア、アーケア起源の化合物と類似した構造を持つイソプレノイド、具体的にはC25HBI, C30HBIについて個別同位体分析を御行なった結果、-25‰程度の値が得られた。このように試料に含まれる化合物が化学合成細菌起源のバイオマーカーであるか否かの判断は、個別炭素同位体で容易に認定が可能であった。

  • Research Products

    (2 results)

All Other

All Publications (2 results)

  • [Publications] 荻原成騎, 松本 良, ロバート・ジェンキンス, 町山栄章: "黒島海丘におけるバクテリアマットの有機地球化学的研究"深海研究. 22. 107-114 (2003)

  • [Publications] 荻原成騎, 芦 寿一郎: "東海沖竜洋海底谷より採取されたバクテリアマットに被覆される深海堆積物の脂質組成"深海研究. 24. 1-12 (2004)

URL: 

Published: 2005-04-18   Modified: 2016-04-21  

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