2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14540473
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
入佐 正幸 九州工業大学, 情報工学部, 助教授 (60284600)
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Keywords | 溶液理論 / 排除体積 / 会合 / モーター蛋白質 / フィラメント形成 / アルファシェイプ / 凸包 / ボロノイ図形 |
Research Abstract |
溶液理論や高分子理論で分子や分子会合体の形状を定量的に議論するためには、3次元分子形状の幾何学的定式化が必要である。我々は情報処理理論であるアルファシェイプに注目し、コンピュータでの高速計算を行うべくプログラム作成を行ってきた。今年度は、3次元アルファシェイプを4次元凸包から導出するプログラムを作成した。これまでのプログラム作成により、4次元凸包、3次元重みつきドロネー図、そして、3次元アルファシェイプという一連の流れが完成した。この3次元アルファシェイプは、溶液理論の一つである拡張scaled particle theory (XSPT)の一部をなす。蛋白質分子形状の会合および重合への影響の計算に溶液理論と情報理論における計算幾何学手法を組み合わせる手法が確立したことに相当する。具体例として、筋肉蛋白質であるアクチンフィラメント内の蛋白質間相互作用およびその結果としての重合に、拡張scaled particle theoryを応用する。ミクロな蛋白質分子がマクロな構造であるフィラメントを構築するために会合してゆく現状を考察する。溶液中の蛋白質分子間の相互作用へのXSPTの応用。アクチンのダイマーについて、相対的な配置を変えて排除体積効果起因の平均力を計算した。その結果、実験で予想されている配置(会合したアクチンフィラメント内での螺旋の道筋に沿った配置)が、この平均力では最も安定であることがわかった。また、アクチンフィラメントを安定化させる(そのために動的な会合乖離を阻害する)ファロイジン分子が同時に会合する場合、ダイマー状態がより安定化されることがわかった。また、遊離したアクチンの濃度が濃いほど、ダイマーが安定化することがわかった。
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