2003 Fiscal Year Annual Research Report
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14540528
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
幸本 重男 千葉大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (90195686)
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Keywords | コール酸 / ビシクロコーラファン / ホモオキサカリックスアレン / カプセル型分子 / 配列制御 / 液晶 |
Research Abstract |
前年度に引き続きコール酸をコアとする液晶分子の開発を試み、本年度はコール酸を3分子用いたトリポダント型分子によるディスコティック液晶の創製を試みたが、液晶化には至らなかった。 コーラファンによる分子認識を精査するために、ビシクロコーラファンのX線構造解析を行なった。コール酸を利用した大環状ホスト化合物の単結晶X線構造解析の例は今までにほとんどない。プロトン核磁気共鳴スペクトルより溶液中ではねじれに由来する、ジアステレオメリックなコンフォマー同士の平衡が存在することが示唆されていたが、得られた単結晶はキラル空間群を有することより、P-ヘリシティーを持つ単一のコンフォマーの集合であることが判明した。 ビシクロコーラファンによるゲスト分子の包接を利用して、ゲスト分子へのキラリティートランスファーによる誘起CDを試みたが、溶液中では誘起することが出来なかった。単一のコンフォメーションを有することがわかっているキラル結晶を用いて包接化する必要がある。 内部に包接空間を有するカプセル型分子の液晶化を目的として、低部リムに直鎖状の置換基、上部リムにカルボキシル基を配したホモオキサカリックスアレンの二量体型液晶を検討した。ジアミンをスペーサーとして用いると、水素結合により超分子化が起こる。配列制御の後、スペーサーのジアミンを真空中除去する事により、目的とする昇温時にスメクチックA相を発現する二量体型液晶の創製に成功した。ホモオキサカリックスアレンにより構築される中央のカプセル部はフラーレン等を包接可能なサイズの空間を有するので、それらの取り込みによる液晶化が期待される。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] K.Kishikawa, N.Muramatsu, S.Kohmoto, K.Yamaguchi, M.Yamamoto: "Control of Molecular Aggregations by Doping in Mesophases : Transformation of Smectic C Phases to Smectic C_A Phases by Addition of Long Bent-Core Molecules Possessing a Central Strong Dipole"Chem.Mater.. 15・18. 3443-3449 (2003)
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[Publications] K.Takatsuki, M.Yamamoto, S.Ohgushi, S.Kohmoto, K.Kishikawa, H.Yamashita: "A New Protecting Group '3',5'-O-sulfinyl' for xylo-nucleosides. A Simple and Efficient Synthesis of 3'-amino-3'-deoxyadenosine (a puromycin intermediate), 2,2'-anhydro-pyrimidine Nucleosides and 2',3'-anhydro-aenosine"Tetrahedron Lett.. 45・1. 137-140 (2004)
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[Publications] S.Kohmoto, T.Noguchi, H.Masu, K.Kishikawa, M.Yamamoto, K.Yamaguchi: "Reaction-Phase-Selective Inter- and Intramolecular Photochemical Reaction of 2-Pyridone Derivatives"Org.Lett.. 3・26. 4153-4155 (2004)