2003 Fiscal Year Annual Research Report
ナノ粒子の選択的表面修飾法およびインテグレーション法の開発
Project/Area Number |
14540542
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
河合 武司 東京理科大学, 工学部第一部・工業化学科, 助教授 (10224718)
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Keywords | ナノ粒子 / 粒子配列制御 / 表面修飾剤 |
Research Abstract |
メソポーラス材料は、規則的に配列した均一サイズメソ孔を持つ多孔質材料であり、微小空孔とその広い内部面積から、吸着剤、触媒、新規反応場に利用され、現在盛んに研究が行われている。本研究では、二次元ポリスチレン(PS)粒子膜上に金属あるいは有機半導体化合物を蒸着してポーラス薄膜の作製を試みた。 PS粒子膜は,乳化重合法によって合成した直径190nmの単分散性粒子をスピンコート法でガラス基板上に作製した。この粒子膜上に金またはペンタセンを真空蒸着し,ポリビニルアルコール(PVA)をキャストした後,基板から剥離した。得られたPVA/蒸着膜/PS粒子膜のPS粒子をトルエンで溶解させ、ポーラス構造をもつ薄膜を作製した。 PS粒子の二次元膜をスピンコートの回転数と粒子濃度を変えて作製した。その結果,回転数2500rpm、粒子濃度0.33(g/ml)では,PS粒子が最密充填した膜が得られた。回転数が小さい場合や粒子濃度が高い場合はPS粒子は多層構造となった。逆の条件の場合には,PS粒子の最密充填領域が狭くなった。この粒子膜上に金を500Å蒸着し、トルエン中で超音波照射した結果、Fig.2に示すような一次元に配列した金の半球面体蒸着膜が得られた。一次元配列する理由は,PS粒子のパッキングのひずみによることが明らかとなった。 金およびペンタセンをPS粒子膜上に蒸着したPVA/蒸着膜/PS粒子膜を剥離した後,トルエンでPS粒子を取り除いたPVA/蒸着薄膜は,製法によってポーラスやハニカム構造となった。ポーラス膜の内部構造はPS粒子の抜けた空孔が存在しているが、ハニカム膜はポーラス膜が切断された構造になっていた。ハニカム膜の空孔の直径は約200nmでPS粒子の大きさと一致しているが,その深さが粒子の1/3程度であることがわかった。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] M.Yoshida, S.Uemura, T.Kodzasa, Toshihide Kamata, Takeshi Kawai: "Surface Potential Control of an Insulator Layer for the High Performance Organic FET, 967-968 (2003)."Synthetic Metal. Vol.137, No.1-3. 967-968 (2003)
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[Publications] Takeshi Kawai, Tomoyuki Watanabe: "Loop Formation of Au Nanopaticles Adsorbed to Langmuir Monolayers."Chem.Lett. Vol.33, No.4. 368-369 (2004)