2004 Fiscal Year Annual Research Report
基本転写因子TFIIDによる転写調節機構の研究(WDリピートをもつTAFの役割)
Project/Area Number |
14540569
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Research Institution | National Institute of Genetics |
Principal Investigator |
光澤 浩 国立遺伝学研究所, 分子遺伝研究系, 助手 (50202346)
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Keywords | 基本転写因子 / TFIID / TAF / WDリピート / 分裂酵母 / 転写調節 / SAGA / Gcn5 |
Research Abstract |
TFIIDはRNAポリメラーゼIIによる転写開始において中心的な役割を果たしている基本転写因子である。TFIID複合体を構成するTAFサブユニットのうち、分裂酵母において細胞周期のM期との関連が示唆されているふたつのWDリピートTAF(TAF72およびTAF73)に注目し、これらを介した転写制御の分子機構の解明を目的として本研究を行ってきた。これまでに、TAF72のWDリピート領域と相互作用する因子としてヒストンH4と相同性を示す新規TAF(TAF50と命名)を同定し、TAF72とTAF50とをTFIID複合体と共有するSAGA複合体の存在を明らかにした。今年度は、WDリピートTAFにシグナルを伝える上流の転写因子とWDリピートTAFが発現を制御する標的遺伝子を同定するための準備として、以下の実験を行った。 1 PCR法でランダムに変異を導入したTAF72あるいはTAF73遺伝子で染色体上の野生型遺伝子を置換し、高温で増殖不能になるものをスクリーニングすることにより、TAF72とTAF73の温度感受性変異株を単離した。 2 制限温度下においた温度感受性株をDAPI染色により観察し、M期における分裂異常を見出した。 3 TAF72の温度感受性株の欠損がTAF73の高発現により回復しないこと、逆にTAF73がTAF72により回復しないこと明らかにした。 4 標的遺伝子の単離に用いるため、チアミン除去により誘導可能なプロモーターを利用して分裂酵母cDNAの発現ライブラリーを構築した。
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Research Products
(2 results)