2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14540629
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
後藤 寿夫 徳島大学, 総合科学部, 教授 (90035692)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大橋 真 徳島大学, 総合科学部, 教授 (40128369)
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Keywords | ヘモグロビン / 環形動物 / 超分子 / 適応進化 |
Research Abstract |
環形動物多毛類アオゴカイの細胞外ヘモグロビン(Hb)は分子質量が約3.5MDaの巨大な血色素で、4種類のグロビン鎖(a,A,B,b)が計144本と36本のリンカー鎖によって構成されている。これまでに、Edman分解によってa鎖(140残基)、B鎖(147残基)、b鎖(147残基)のアミノ酸配列を決定していたが、本年度新たにA鎖(144残基)のアミノ酸配列を決定した。さらに、これらのグロビン鎖のアミノ酸配列の結果に基づいて、それぞれプライマーを設計し、RT-PCR法により各グロビン鎖をコードするcDNAの塩基配列を決定した。また、グロビン三量体(A-b-B)に含まれる5個所のSS結合のサイトを決定した。 この巨大なタンパク質は六角二層の構造をとり、各頂点にサブ構造体が位置し、12個のサブ構造はリンカーによってつなぎとめられている。今回、アオゴカイHbからサブ構造体とリンカーを別々に分取して、それらを改めて混合し、巨大Hbが再構築されることを示した。 以上の成果は動物学会中国四国支部会(岡山、2005.5.21-22)で発表の予定である。
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