2004 Fiscal Year Annual Research Report
インド洋-太平洋域におけるヒイラギ科魚類の分類学的再検討
Project/Area Number |
14540642
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
木村 清志 三重大学, 生物資源学部, 助教授 (00115700)
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Keywords | 分類学 / 魚類 / ヒイラギ科 / ヒイラギ属 / 新種 / 再記載 |
Research Abstract |
前年度に引き続き,ヒイラギ科魚類のうちで最も種数が多く,甚だしい混乱状態に陥っているヒイラギ属についての分類学的整理を行った.前々年度に検討を終了し,昨年度印刷公表されたLeiognathus aureus種群の分類学的再検討に続いて,今年度は,昨年度から継続しているタイワンヒイラギ種群(Leiognathus splendens種群)について分類学的再検討を終了し,この種群はインドネシアから発見した1新種のほか,L.jonesi,L.rapsoni, イワンヒイラギ(L.splendens)の4種から構成されていることを明らかにした.一方,今年度に研究を開始したLeiognathus decorus種群についても一応の成果が得られた.この種群には日本産および朝鮮半島や中国極東海域産の種を含み,隣国間で名称の混乱が著しいのもその特徴であった.この種群は項部に1黒斑をもつことで特徴づけられ,L.blochii,L.decorus,ヒイラギ(L.nuchalis)の3既知種のほか,インドネシアからオーストラリアにかけて生息する1新種とタイから得られた1新種の5種で構成されることが明らかとなった.これらの研究結果は2005年5月に台北で開催される第7回インド洋-太平洋魚類国際会議で発表する予定である. また,本研究と平行して行ったトウゴロウイワシ科について1研究論文が印刷公表された. なお,当初予定していたタイプ標本観察のために外国出張の計画をしたが,外国人研究者が来日したおりに持参してくれたため,自分の研究室でレントゲン撮影も含む詳細な観察が可能となった.また,拠点大学国際学術交流の派遣研究者として,南部ベトナムで現地採集することができ,多くの標本を得ることができ,また貴重な生鮮時の標本写真を撮影することができた
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Research Products
(2 results)