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2002 Fiscal Year Annual Research Report

ユリ科植物(広義)の種分化過程の解析

Research Project

Project/Area Number 14540652
Research InstitutionOsaka Gakuin University

Principal Investigator

林 一彦  大阪学院大学, 経済学部, 教授 (60121753)

Keywordsユリ科 / ネギ属 / ユリ属 / 分子系統地理 / 林床植物 / 倍数体分化 / ITS / 第三紀周北極要素
Research Abstract

平成14年度は次の4課題の材料採集を重点的に行ない一部のものについては分子系統樹の作成を行なった。
1)ヤマラッキョウ種群(広義)は、ヤクシマイトラッキョウ、イトラッキョウ、ナンゴクヤマラッキョウ、タマムラサキ、ヤマラッキョウ、サツマラッキョウなど九州を中心にほぼ材料を確保し抽出までを終えた。
2)北半球の亜寒帯林、冷温帯林の林床に分布するギョウジャニンニク群には、ヨーロッパのAllium ursinum, A. victorialis ssp. vistoriahs,ユーラシアのA. victorialis ssp. platyphyllum,北米東部のA. tricoccumが含まれる。これらの種のうち、海外研究協力者のF.H.Utech博士(カーネギーメロン大学)の協力のもと、北米のA. tricoccumを採集調査し、日本のギョウジャニンニクも採集した。しかし、ヨーロッパのAllium ursinum,は未入手である。
3)ユリ属スカシユリとエゾスカシユリは、内陸部のエゾスカシユリを重点的に採集し、抽出後rDNAのITS領域を解析し分子系統樹を作製してその近縁性を確認した。
4)ユリ属オニユリとコオニユリは独立種として区別されている.しかし、オニユリには2Xと3Xの種内倍数性があり、3Xオニユリの成立過程にはコオニユリのゲノムが関連しているとされる。3Xオニユリと2Xオニユリおよびコオニユリまたこれらの近縁種とされるヒメユリ、マツバユリ、イトハユリを加えユリ属全体のrDNAのITS領域を解析し分子系統樹を作製した。3Xオニユリとコオニユリ、2Xオニユリとヒメユリが分子系統樹上で近縁性をしめしたので、今後は同質三倍体と考えられる3Xオニユリを加えさらなる解析を行なう予定である。
これらのうち3)と4)の一部の結果は、第34回種生物学シンポジウム(2002年12月14日)において、「ユリ属(ユリ科)および近縁属の分子系と生活史」のタイトルで発表した。

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Published: 2004-04-06   Modified: 2016-04-21  

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