2002 Fiscal Year Annual Research Report
軸力による共振周波数変化を利用した新しい平板型高感度力センサに関する研究
Project/Area Number |
14550048
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Research Institution | Ishinomaki Senshu University |
Principal Investigator |
菅原 澄夫 石巻専修大学, 理工学部, 教授 (00007197)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
工藤 すばる 石巻専修大学, 理工学部, 助教授 (20214968)
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Keywords | 力センサ / 軸力 / 横振動棒 / 共振周波数変化 / 面外モード / 有限要素法解析 |
Research Abstract |
本年度は、まず本力センサの設計指針を確立するため、これまで不十分であった中央アームの全長、幅及び厚みと軸力印加時の共振周波数変化量(感度)の関係を詳しく再解析し、新しい知見を得た。すなわち、全長を可変しても共振周波数変化量は不変で、共振周波数のみが変化することが明らかになった。このことは、共振周波数変化量を変えずに中央アーム長を短くできることを意味しており、センサの小型化に役立つ。これまでは、共振周波数変化率のみに着目して来たため、このことが見逃されていた。次に、利用振動モードを4次モードまで拡張して解析したところ、センサとしての共振周波数変化量は振動次数が大きくなるほど大きくなるが、モード間の差が次第に無くなることが確認された。したがって、低次の振動、すなわち1次あるいは2次モードを利用した方が高感度となることが分かった。さらに、本センサ構造における面外と面内モードを利用した場合の共振周波数変化量について比較検討したところ、実用的寸法値では面外モード利用の場合が高感度となることが分かった。なお、面内モードを利用する場合には新しいセンサ構造にすると高感度化が実現できることも新たに分かった。 力センサの応用例の一つして、本年度は一端を固定し他端に質量を付加した構造の金属製加速度センサの設計指針についても検討を行った。各軸方向に対する感度と支持固定法とは密接な関係があり、必要とする軸方向にだけ感度を持ち、しかも利用振動モードに不要振動を接近させないように設計する必要がある。このような指針に沿って、しかも要求された感度を満足するセンサの寸法が明らかにされ、その試作を行った。現在、センサの信号検出回路の設計及び製作を行っている。
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[Publications] Sumino Sugawara: "Construction of a Flat-Type Force Sensor Using the Frequency Shift by Axial Force"Jpn. J. Appl. Phys.. Vol.41, Part1, 5B. 3433-3438 (2002)
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[Publications] Subaru Kudo: "Resonance Frequency of Vibrating Resonator Deformed by Axial Force"Jpn. J. Appl. Phys.. Vol.41, Part1, 5B. 3439-3441 (2002)
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[Publications] 高橋 淳: "共振周波数変化を利用した平面型加速度センサの有限要素法解析"日本音響学会講演論文集(II). No.1-Q-5 9月. 1145-1146 (2002)
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[Publications] 高橋 淳: "共振周波数変化を利用した平面型加速度センサの基礎的考察"第23回超音波エレクトロニクスの基礎と応用に関するシンポジューム. NO.P3-32 11月. 333-334 (2002)
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[Publications] 高橋 淳: "共振周波数変化型加速度センサにおける他軸感度について"日本音響学会講演論文集(II). No.1-P-2 3月. 1281-1282 (2003)
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[Publications] 菅原 澄夫: "横振動棒の軸力による共振周波数変化の寸法依存性について"日本音響学会講演論文集(II). No.3-10-18 3月. 1227-1228 (2003)