2003 Fiscal Year Annual Research Report
高エネルギー中性子場を用いた深層透過と放射化の研究
Project/Area Number |
14550054
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Research Institution | The High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
中尾 徳晶 高エネルギー加速器研究機構, 放射線科学センター, 助手 (80272524)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伴 秀一 高エネルギー加速器研究機構, 放射線科学センター, 教授 (70141976)
三浦 太一 高エネルギー加速器研究機構, 放射線科学センター, 助教授 (80209717)
沼尻 正晴 高エネルギー加速器研究機構, 放射線科学センター, 助手 (20189385)
川合 將義 高エネルギー加速器研究機構, 中性子科学研究施設, 教授 (10311127)
佐波 俊哉 高エネルギー加速器研究機構, 放射線科学センター, 助手 (90321538)
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Keywords | 核破砕中性子 / コンクリート / 中性子場 / 放射化検出器 / 遮蔽実験 / 陽子加速器 / 深層透過 / モンテカルロ |
Research Abstract |
大強度高エネルギーの陽子加速器やそれに付属する各種実験施設の設計には、二次放射線の漏洩や透過の評価が大きな問題となる。本研究は、高エネルギー中性子場を用いて、遮蔽簡易式の減弱距離等のパラメータや遮蔽計算コードの精度検証を行える遮蔽ベンチマーク実験データを提供することを目的としている。 高エネルギー加速器研究機構(KEK)の核破砕中性子源施設KENSは、500MeV陽子(5μA)を厚いタングステンターゲットに当てて中性子を生成している。このターゲットから下流2.5m先には中性子照射室があり、ターゲットから前方に生成した高エネルギー中性子がコリメータを通して導かれている。本研究では、ビーム出口から4mを普通コンクリートで全て埋め、遮蔽体系内のビーム軸上には、40〜80cm厚毎に検出器や照射試料等をターゲットステーション上から挿入できる孔(スロット)を設け、その孔に同じ組成のコンクリートで製作された遮蔽プラグを差し込める構造とした。 ビーム出口直後からコンクリート4m厚までの8つのスロットに放射化検出器としてビスマス、アルミニウム、インジウムおよび金の箔や円盤を設置して照射し、遮蔽体系内の中性子強度分布を測定した。照射終了後、放射化検出器に生成した放射性核種からのγ線をゲルマニウム検出器で測定し、その反応率を求めた。アルミニウムにおける^<24>Na,^<22>Na,^7Be、ビスマスにおける^<210-x>Bi(x=4〜9)、インジウムにおける^<116m>Inおよび金における^<198>Auの各放射性核種生成率をコンクリート遮蔽体中の様々な厚さにおいて測定し、その減衰分布を得た。本実験結果は、遮蔽深層透過計算の検証に非常に有用なベンチマーク実験データである。 また、ハドロンカスケードモンテカルロコードMARSを用いたシミュレーションを行い、本研究で得られた実験データと比較を行った結果、およそ2倍以内で実験値を再現することが分かった。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 八島浩, 中尾徳晶: "KENS遮蔽実験における放射化検出器の中性子反応率データ解析"KEK-Internal. 2003-10. 1 (2004)
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[Publications] N.Nakao et al.: "Shielding Experiment at the High Energy Neutron Beam Course of KENS"Proc.16th Meeting of the International Collaboration on Advanced Neutron Sources (ICANS-XVI), May 12-15, 2003, Dusseldorf-Neuss, Germany, KEK Preprint 2003-15 (2003). Vol.III. 1069-1075 (2003)
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[Publications] N.Nakao et al.: "KENS Shielding Experiment (1) - Measurement of Neutron Attenuation through 4m Concrete Shield Using a High Energy Neutron Irradiation Room"Proc.The 2ns iTRS International Symposium on Radiation Safety and Detection Technology (ISORD-2), Tohoku University, Sendai, JAPAN, July 24-25, 2003. 22-25 (2004)
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[Publications] Q.Wang et al.: "KENS Shielding Experiment (2) : Measurement of the Neutron Spatial Distribution inside and outside of a Concrete Shield using an Activation Foil and an Imaging Plate Technique"Proc.The 2ns iTRS International Symposium on Radiation Safety and Detection Technology (ISORD-2), Tohoku University, Sendai, JAPAN, July 24-25, 2003. 26-29 (2004)
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[Publications] 中尾徳晶 他: "核破砕中性子源施設KENSにおける高エネルギー中性子のコンクリート遮蔽体深層透過実験"日本原子力学会 2003年春の年会 要旨集. D47. 148 (2003)
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[Publications] 大石晃嗣 他: "核破砕中性子源施設KENSにおけるコンクリート放射化実験及びその評価"日本原子力学会2003年秋の年会要旨集. B40. 144 (2003)