2004 Fiscal Year Annual Research Report

現実の計測状況を考慮した生体内の多極子の推定に関する研究

Research Project

Project/Area Number	14550059
Research Institution	Osaka University
Principal Investigator	大中幸三郎大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (60127199)
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha)	八木厚志大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70116119) 山本吉孝大阪大学, 大学院・情報科学研究科, 助教授 (30259915) 中口悦史大阪大学, 大学院・情報科学研究科, 助手 (70304011) 大江貴司岡山理科大学, 総合情報学部, 助教授 (90258210) 山谷克静岡大学, 工学部, 助手 (80293611)
Keywords	ソース逆問題 / 双極子モデル / ボアソン方程式 / ヘルムホルツ方程式 / 数値解法 / 代用電荷法
Research Abstract	我々は脳内の興奮部位を頭部表面上における磁場の観測値から推定する問題の数学モデルとして,球対称領域に対するPoisson方程式の双極子ソース逆問題を取り扱っている.しかしながら,このモデルでは磁場の観測値のみから双極子モーメントの動径方向成分を推定することはできない.そこで昨年度に引き続き,電場と磁場の双方の観測値から全方向成分を推定する方法の構築を検討し,良好な結果を得た.現時点ではその成果の論文を投稿中である. 我々の推定法は指標関数を用いた方法と重み付き積分表現を用いた方法からなっているが,その積分計算等に代用電荷法を使用している.そのために代用電荷法の数学的性質について検討を行い,2次元問題に対してではあるが,代用電荷法による解の誤差を解析的に評価することができた.この研究成果は研究発表欄に示すようにJJIAM(Vol.21,2004)に発表済みである. 上記のアプローチは定常問題に対するものであるが,Time-Harmonicな場合を取り扱うために,前年度より支配方程式がHelmholtz方程式の場合の検討を行っている.その第一歩としてソース項が複数個の点ソースからなる場合に対して重み付き積分表現を用いた方法を構築した.その研究成果は研究発表欄に示すように日本応用数理学会論文誌(14巻,2004)に発表済みである.さらに次のステップとして,ソース項が双極子の場合に対する推定法の構築を行った.