2003 Fiscal Year Annual Research Report
高速・低温超塑性鍛造のできる新銅系合金の開発と形状記憶の付与
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14550090
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Research Institution | Sojo University |
Principal Investigator |
三浦 精 崇城大学, 工学部, 教授 (00066169)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小野 長門 崇城大学, 工学部, 助教授 (20258643)
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Keywords | 超塑性 / 鍛造加工 / Cu-Zn-Sn合金 / 結晶粒微細化 / 形状記憶効果 / 耐腐食性 / 異相界面すべり |
Research Abstract |
従来の実験に基づきH15年度に行った研究実績は以下の通りである。 (1)溶体化処理による高強度化 Sn添加EESメタルを823Kで加熱水中急冷を行い28%引き抜き加工した材料を引張試験した結果常温で引張強さ620MPa伸び10%と極めて高くステンレス鋼に匹敵する強度が得られた。更に種々の熱処理パターンにより機械的特性を制御することも可能となり、銅合金適用範囲の拡大が期待できる。 (2)形状記憶能の付与 本開発材をβ相近くの温度1103Kより焼き入れβ相からβ'マルテンサイト相をうることにより77Kで4%引張後最大約2%の形状記憶回復量を示した。常温付近で形状記憶能を付与することにより締結合金として使用することが出来る。 (3)異相拡散対を用いた界面すべりに関する研究 CuZnSn合金の各異柑界面(α/β)・(α/γ)・(β/γ)に着目し、異相拡散対を用いてせん断クリープ試験を行った。 (1)各異相界面すべり後露出したそれぞれの自由表面は、2相の硬度差が大きいとき(10Hv以上)、軟らかい相には引っかき傷、硬い相側は付着物が見られた。 (2)773K、823K、873Kの各試験温度において、各異相界面すべり速度は2相の硬度差が大きい程、大きくなった。 (3)各異相界面すべり後の界面近傍租織において、軟相側に多くの明確な転位線が確認されたものは、界面すべり速度が大きな値を示した。また界面近傍の転位密度が高くなるに伴って界面すべり速度は減少する傾向が見られた。 (4)623K〜873Kの(α/β)異相界面すべりめ活性化エネルギーは約130kJ/molと見積もられた。 (5)773K〜873Kの(α/混合相)異相界面すべり、723K〜873Kの(β/γ)異相界面すべり、またそれぞれの活性化土ネルギーは約150kJ/mol、160kJ/molとなった。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Sei Miura: "Shape-Memory and Superelasticity in Cu Zn Sn Alloy and its Application"Materials Science Forum. 394-395. 399-402 (2002)
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[Publications] Hiroyuki Kato, Sei Miura: "Effect of Grain Baundaries on the Superelastic Deformation of Cu Al Mn Shape-Memory Bicrystals"Materials Science Forum. 394-395. 205-208 (2002)
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[Publications] 三浦精 他4名: "超塑性銅合金と特殊鍛造加工法の開発による量産品への適用"日本機械学会誌. 105・・5. 614 (2002)
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[Publications] 三浦精 他5名: "超塑性・形状記憶銅合金EESメタルの開発とそれを用いた特殊鍛造加工法の開発"材料. 51・8. 965 (2002)
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[Publications] S.Miura, N.Ono, K.Nakamura, N.Ashie, R.Matsubara: "Development of Superplastic Corrosion Resistant Shape Memory Cu-Zn-Sn Alloys by Grain Refining and Its Applications"Proceedings of Seminar on Nanotechnology for Fabrication of Hybrid Materials, Tateyama, Japan. Sept.. 51-54 (2002)