2002 Fiscal Year Annual Research Report
接触面顕微鏡による微細接触部の測定および最適密封条件の提言
Project/Area Number |
14550133
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Research Institution | Ishikawa National College of Technology |
Principal Investigator |
松崎 良男 石川工業高等専門学校, 教授 (50042940)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀田 素志 石川工業高等専門学校, 助教授 (70092806)
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Keywords | 接触面顕微鏡 / 走査型 / 光学式 / 分割撮影 / 画像合成 / 真実接触面積 |
Research Abstract |
本研究の目的は、(1)真実接触面積を実時間で観察できる、荷重負荷装置を備える接触面顕微鏡を製作し、(2)この真実接触面積の測定および既存の密封特性実験装置を使って、接触機構を解明し、(3)密封に必要な臨界押付け力を予測し、密封面の最適形状と表面性状を提言することである。 平成14年度の研究は、研究目的(1)を達成するため、荷重負荷装置を備える真実接触面可視化装置を製作することである。本装置は、(a)密封面の真実接触部を可視化する硬質ガラス直角プリズムと金属ガスケットモデルを内蔵した荷重負荷装置、(b)可視化した接触面像をマイクロメータ単位で、X, Y, Zの3軸方向に走査して拡大する、接触面走査駆動機構を備える光学式顕微鏡、(c)顕微鏡画像を記録するビデオカメラからなる。 別紙(研究実績報告目録:様式7)に記載する備品および部品を購入して、真実接触面可視化装置を製作した。機器の構成および性能は次のようである。 (a)の荷重負荷装置は、金属ガスケットモデル、硬質ガラス直角プリズム、荷重負荷部および本体で構成する。金属ガスケットモデルは外径が12mm、高さが10mmの円筒で、片側を稜線直径3mmの環状くさびに加工されている。真実接触面は、任意の幅に加工された環状くさび稜線部と硬質ガラス直角プリズムとの接触部で観察する。荷重は、ねじ押付けで与えられ、ひずみゲージで測定する。接触面の観察範囲は接触面外径で4mm以内、負荷荷重は0〜8000Nである。 (b)の接触面走査駆動機構は、XY軸移動ステージ、Z軸移動ステージおよび制御装置で構成する。真実接触面積は、XYZ軸の各方向にステージを移動しながら、直角プリズムの斜面に現れる真実接触面画像を分割撮影してパソコンに取込み、画像合成して求める。そのため、XYZ軸方向の精密移動制御が必要となる。ステージの移動制御は、パソコンで行い、制御範囲は、XY軸について1μmの精度で移動量13mm、Z軸について1μmの精度で移動量3mmである。 (c)のビデオカメラで接触面画像を撮影してパソコンに取り込み、真実接触面積を求めることは、平成15年度の研究課題とする。 以上、得られた結果を列記する。 (1)真実接触面積は、外径4mm以内の範囲で観察され、負荷荷重は0〜8000Nである。 (2)ステージ移動量は、XY軸に関しては1μmの精度で13mm、Z軸に関しては1μmの精度で3mmである。
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