2002 Fiscal Year Annual Research Report
吸引力制御を目的としたサイクロン状渦室を有する排水管の研究開発
Project/Area Number |
14550167
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Research Institution | Tsuyama National College of Technology |
Principal Investigator |
吉富 秀樹 津山工業高等専門学校, 機械工学科, 教授 (20290786)
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Keywords | プール排水管 / プール事故 / 渦 / 吸引力 / 組合せ渦 / 流れ抵抗 |
Research Abstract |
1.概要: 遊泳用プールなどで,児童が排水口に吸着されるという事故を未然に防止するため,流体自身の流れで吸引力を制御できる渦室付排水管を提案し研究開発を行っている.この排水管の開発においては,吸着されていない通常時の流れ抵抗が小さいこと,および吸着時の吸引力の低減効果が大きいこと,この2つの要因を満たす最適形状を見出す必要がある.そこで本年度は,渦室と吐出管の直径比が吸引力や流量特性に及ぼす影響を解析した.また,渦室内流れの理論解析にも着手した.実験方法は,透明アクリル製の供試排水管に直径比(吐出管径/渦室直径)10.9%,21.8%,33.7%,43.7%の4種類の吐出管を順次取り付け,回流式実験装置を用いて特性を計測した. 2.得られた知見等: (1)通常時の流れ抵抗は,直径比が大きいほど小さくなる.しかし,33.7%以上では頭打ちとなる. (2)吸着時の吸引力は流量に強く影響され,流量が減少するほど吸引力が小さくなる.したがって,通常状態から吸着状態に変化した時に,流量が大きく減少するような排水管形状が望ましい. (3)流量は,吸着状態では直径比が小さくなるほど減少する.つまり,上記(3)より直径比が小さいほど吸引力も小さくできることになる. (4)上記の(1)と(3)より,通常時の流れ抵抗低減と吸着時の吸引力低減という2つの課題に対して,直径比は相反する性質を示す.したがって,両者が適度にバランスする直径比を選定する必要がある. (5)理論解析では,まず渦室内圧力分布を実験的に計測し,ほぼ自由渦と強制渦の組合せ渦に近いものであることを確認した.次に流れのモデル化に着手したが,理論と実験結果が合わない部分が若干あり目下原因を検討中である. 3.事故調査: 平成14年8月に関西のA町でプール事故が発生したため,現地へ出向いて事故発生の状況等を調査した.
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Research Products
(1 results)