2002 Fiscal Year Annual Research Report
多成分流体の沸騰熱伝達係数と限界熱流束の予測法に関する研究
Project/Area Number |
14550187
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
藤田 恭伸 九州大学, 工学研究院, 教授 (90037763)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内田 悟 九州大学, 工学研究院, 助手 (80038041)
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Keywords | 多成分流体 / 混合液 / 核沸騰熱伝達 / 限界熱流束 / 熱伝達の予測法 / 限界熱流束の予測法 |
Research Abstract |
(1)冷媒R-134a、R-142b、R-123をそれぞれ高沸点、中沸点、低沸点の純成分とする二成分混合液と三成分混合液の核沸騰熱伝達係数を水平上向き平板伝熱面で測定した.熱流束は沸騰開始点直後から限界熱流束の直前までの核沸騰のほぼ全範囲にわたり、また混合液組成は全濃度範囲をできるだけ均等に埋めるようにした.純成分と各組成の熱伝達係数は熱流束のべき乗に比例して増加し、指数と比例定数を決定してデータベース化した. (2)二成分および三成分混合液の熱伝達係数の測定結果を用いて従来提案されている熱伝達の相関式の評価を行った.その結果、混合液の核沸騰熱伝達の低下を支配する因子としては、気液両相の低沸点成分の濃度差よりも気液両相間の温度差、すなわちボイリングレンジが有力であることが判明した. (3)混合液の核沸騰熱伝達の低下と気泡の力学的挙動との関連性を検討するため、水平白金線を伝熱面から発生する核沸騰気泡について伝熱面離脱時の気泡直径、気泡発生頻度を混合液の組成を変化させて測定した.その結果、熱伝達が低下する濃度範囲では気泡径も減少していた.熱伝達と気泡挙動の関係を定量的に検討するためには、発泡点密度の同時測定が不可欠であることが分かった. (4)混合液の強制対流沸騰熱伝達とドライアウトの測定と沸騰挙動の同時観察をするため、下面加熱、上面断熱の制限チャンネル装置を作成した.まず、純成分液で熱伝達、圧力損失の測定とフローパターンの観察を行い、実験装置と測定法の有効性を確認した.
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 筒井正幸, 藤田恭伸: "三成分混合液の核沸騰(発生気泡の挙動)"第39回日本伝熱シンポジゥム講演論文集. 3巻. 707-708 (2002)
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[Publications] 筒井正幸, 藤田恭伸: "三成分混合液の核沸騰(熱伝達予測法の検討)"第39回日本伝熱シンポジゥム講演論文集. 3巻. 709-710 (2002)
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[Publications] Y.Fujita, M.Tsutsui: "Experimental Investigation in Pool Boiling Heat Transfer of Ternary Mixture and Heat Transfer Correlation"Experimental Thermal and Fluid Science. Vol.26. 237-244 (2002)
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[Publications] Y.Fujita, Q.Bai: "Bubble Dynamics and Heat Transfer in Mixture Boiling"Proc.12th International Heat Transfer Conference. Vol.1. 93-104 (2002)
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[Publications] Y.Fujita, Y.Yang, N.Fujita: "Boiling Heat Transfer in a Narrow Rectangular Channel of Small Aspect Ratio"Proc.6th ASME-JSME Thermal Engineering Joint Conference. (発表予定). 1-8 (2003)