2002 Fiscal Year Annual Research Report
郵便自動仕分け機におけるベルト挟持搬送に関するシミュレーション
Project/Area Number |
14550212
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
矢鍋 重夫 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (30016662)
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Keywords | 省力化機器 / 柔軟媒体搬送 / 挟持搬送 / ベルト / ローラ / ベルト速度 / ベルト張力 / すべり |
Research Abstract |
ベルト挟持(きょうじ)搬送機構は、郵便自動仕分け機、自動改札機、ATMなどで広く用いられ、2本の平ベルト間に媒体(郵便物、切符、紙幣など)を挟んで搬送する。 本研究では、ベルト挟持搬送機構の基本系である、1個の駆動ローラ、従動ローラおよび1本の平ベルトから成る系において、従動ローラに一定の負荷トルクを加え、駆動ローラを一定速度で回転させた場合の2次元運動挙動のシミュレーションを行うとともに、試作した装置で実験を行い、以下の結果を得た。なお、両ローラは直径60mm、長さ50mmの鋼製円筒、駆動ローラの回転速度は7.5rpm、ベルトは幅40mm、厚さ0.9mm、内周長743.5mm、芯体なし、熱硬化性ポリウレタン、ゴム硬度Hs80である。 (1)ベルトの張り側、緩み側で、ベルト張力およびベルト速度が異なり、張り側の方の値が大きい。ベルトとローラ間に若干のすべりがある。 (2)張り側、緩み側のベルト張力は初期張力±(従動ローラ負荷/ローラ直径)となる。駆動ローラとベルト間のすべり速度および駆動ローラ周速よりベルト基準速度を定め、ベルト張力を考慮して張り側、緩み側のベルト速度を推定する式を導いた。この推定値は従動ローラ負荷が異なるいくつかの場合の実験結果とほぼ一致した。 上記の結果は実験およびその考察から得られた。負荷トルクを加えたベルト・ローラ基本系の2次元シミュレーションはようやくできつつあり、今後、シミュレーション結果と上記実験結果および推定式の結果との比較検討を行う。ベルト挟持搬送全体系についても同様に行う予定である。
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Research Products
(1 results)