2002 Fiscal Year Annual Research Report
自己組織化単分子膜の微細パターニングを用いたナノ光学素子
Project/Area Number |
14550229
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
福田 勝己 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 助手 (20134471)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
市川 保正 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 助手 (40134473)
松本 潔 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 助教授 (10282675)
下山 勲 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 教授 (60154332)
星野 一憲 日本学術振興会, 特別研究員
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Keywords | 自己組織化単分子膜 / 接触角 / 親水性,疎水性 / ナノインデンテーション / マイクロパターニング / アルカンチオール / アミノシラン / ナノ光学素子 |
Research Abstract |
本年度は,主に自己組織化単分子膜の評価(膜表面の接触角測定による濡れ性の評価やナノインデンテーションによる超微小硬さ等)と,従来から行っているMEMSの研究で培われたマイクロパターニングの技術によってパターニング作成の最適条件を確定する基礎データを蓄積した.以下にその詳細を述べる. 膜表面の接触角の測定は,表面の濡れ物性の重要なデータとなるものである.これは接触角測定装置を用いて,主に接触角度と浸漬時間との関係を詳細に測定した.このデータから,自己組織化単分子膜は浸漬後約30分で形成されることが明らかになった.また,この接触角測定から,表面の濡れ方の度合いを比較することが可能であり,ミクロな表面物性を自由自在に変化させることにより濡れ物性(親水性や疎水性)をコントロールすることが可能であることが確認できた. ナノインデンテーションによる超微小硬さ測定は,研究代表者が従来から積極的に行っている研究テーマである.これは超微小押込み硬さ試験機を用いて,圧子の押込み深さと押込み荷重との関係を連続的に測定することによって表面を評価する.本測定では,自己組織化単分子膜を形成した表面を対象に,圧子の押込み荷重をパラメータとして測定し,基礎データを蓄積した. 表面のマイクロパターニングについては,転写する際の実験条件を把握するために比較的大きなサイズ(一辺が10μm角)の精細な凹凸を持つマイクロパターンをシリコンゴム上に形成させ,その面にアルカンチオール,アミノシランなどの単分子を塗布し,基板表面に押し付けることでマイクロオーダのパターニング精度を持つ単分子のパターンを形成することができた.
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