2004 Fiscal Year Annual Research Report
単相励磁入力・三相パラメトリックモータの発振安定化に関する研究
Project/Area Number |
14550273
|
Research Institution | Hachinohe Institute of Technology |
Principal Investigator |
坂本 禎智 八戸工業大学, 工学部, 教授 (60187052)
|
Keywords | パラメトリックモータ / パラメトリック発振 / 三相誘導機 / 発振安定性 / Mathieu方程式 |
Research Abstract |
1.背景、目的 三相モータの利用は、単相モータに比べて効率が良いことから省エネルギーに大きく役立つが、家庭などのように三相配線が無い場所では使うことが出来ない。従って、単相電源で三相回転磁界を有するモータが実現できれば実用上極めて有用である。筆者は既に、単相電源で三相回転磁界を有するパラメトリックモータの実現が可能であることを明らかにしているが、磁心の非線形性に基づくパラメトリック発振現象を利用しているため、その実現は容易でない。本研究の目的は、このパラメトリックモータにおいて、三相回転磁界を安定に得るための方法を明確にすることである。一昨年は構造的な面から、昨年は材質的な面から検討を行い、発振安定化に結びつく有用な成果を得た。本年は、構造及び材質の両側面を考慮したモータに関して検討を行った。またMathieu方程式と三相発振の安定性との関係についても検討を行った。 2.本年の研究によって得られた新たな知見 (1)これまでは、固定子に磁気異方性材料を用い、固定子内磁束分布が不平衡となるように磁化容易軸を配置することや、形状的に磁路を不平衡とすることにより、発振が安定化されることが明らかであったが、その両者を組み合わせることにより、発振が不安定になり、出力が小さくなることが明確になった。 (2)本モータの三相電圧を生成する発振現象は、非線形連立Mathieu方程式で表されることが明確になり、その方程式の係数に各種モータの具体的な設計数値を代入して発振安定性について検討を行った結果、三相回転磁界を生じさせる係数の条件を見出すことができた。
|