2002 Fiscal Year Annual Research Report
電圧印加累積法による色素超薄膜の会合体形成と微細加工技術の高機能化
Project/Area Number |
14550291
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
串田 正人 千葉大学, 工学部, 助手 (70177989)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斎藤 恭一 千葉大学, 工学部, 助教授 (90158915)
杉田 和之 千葉大学, 工学部, 教授 (70009273)
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Keywords | Langmuir-Blodgett膜 / 電圧印加累積法 / 色素LB膜 / ナノテクノロジー / 超微細加工技術 / 分子エレクトロニクス / J会合体 / パターニング |
Research Abstract |
研究目的及び平成14年度の研究計画はLB膜作製時に基板に電圧を印加しながら累積することによりLB膜面水平方向の構造制御性の向上をめざすことであった.すなわち電圧の極性,印加する時間,水相のpHを変化させることによりLB膜の配向性および膜の累積比(基板上にLB膜が累積する割合)がどのように変化するかをまず調べる.その結果を用いて電圧印加条件によりLB膜の膜面内方向の周期構造が作製できることを期間内に明らかとする事である. 本年度はL膜分子を水面上に展開中に,水面と4-5mm離した金属電極板との間に数干Vの電圧を印加する(電界強度:およそ10^5V/m)ことによりL膜での分子極限占有面積を制御できることを明らかにした.このL膜をガラス基板上に累積したLB膜のX線回折パターンの解析によりLB膜の層間距離が,L膜での電圧印加を行わなかった試料に比べ短くなっていることがわかった.また同じLB膜試料の紫外・可視吸収スペクトルより分子数密度が減少していることがわかった.またL膜分子を展開する水相水中に含まれるカチオンイオン半径を変化させて,同様に電圧印加を行うと,分子極限占有面積,LB膜の層間距離,分子数を変化させられた.これらの結果はLB膜の膜面水平方向での選択的な分子の累積,配向制御が行える可能性を示すものである. LB膜の膜面水平方向での周期構造を作製するための十分な実験条件を探索することができ,上記の結果を踏まえて平成15年度以降はLB膜分子の膜面水平方向での微細加工技術の高機能化を行っていく予定である.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Masahito Kushida: "Study of Electric Dipole and Space Charge Characteristics of Al/C12TCNQ/Al by Means of Thermally Stimulated Current Measurements"Thin Solid Films. 423. 224-227 (2003)
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[Publications] Masahito Kushida: "Organic bistable memory switching phenomena in squarylium-dye Langmuir-Blodgett films"to be published in Jpn. J. Appl. Phys.. 42. L622-L624 (2003)
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[Publications] 串田正人: "電圧印加による色素L膜およびLB膜の分子配向"電子情報通信学会技術研究報告. Vol.102 No.435. 19-24 (2002)
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[Publications] 串田正人: "Al超薄膜の抵抗消滅領域の電圧-電流特性"平成15年電気学会全国大会. 第2分冊. 149 (2003)
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[Publications] 串田正人: "LB法による有機超薄膜の作製と構造制御"平成15年電気学会全国大会シンポジウム. 第2分冊. S7(3)-S7(6) (2003)
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[Publications] 加藤晶子: "電圧印加法による色素L膜およびLB膜の分子配向"第50回応用物理学関係連合講演会. 第3分冊. 1330 (2003)