2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14550308
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Research Institution | Teikyo University of Science & Technology |
Principal Investigator |
斉藤 幸喜 帝京科学大学, 理工学部, 助教授 (60225703)
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Keywords | ZnO / ALE / MOCVD / Ga-doping / N-doping |
Research Abstract |
本年度は、原子層成長法(ALE法)および有機金属気相成長法(MOCVD法)によるZnO薄膜へのドーピングについて基礎的な研究を行った。ALE法で成長したZnO薄膜は、アンドープで抵抗率2×10^5Ωcm以上(シート抵抗:2MΩ/sq以上)と高抵抗であるため、ドーピングによる伝導性制御において有利であると考えられる。 まず、ALE法を用いて、II族原料であるジエチルジンク(DEZ)と同期してトリエチルガリウム(TEG)を導入し、n型ドーピングを行ったところ、TEG流量に比例して電子密度が増加した。この結果から、電子密度をTEG流量により制御できることが分った。 次に、ALE法を用いて、VI族原料であるH_2Oと同期してアンモニア(NH_3)を導入し、p型ドーピングを試みたが、得られたZnO薄膜は高抵抗なままであった。これは、成長温度が250℃程度と低いため、NH_3が十分分解しないことが原因であると考えられる。 そこで、分解温度の低い窒素(N)原料としてターシャリーブチルアミン(t-BuNH_2)およびモノメチルヒドラジン(MMHy)を使用してp型ドーピングを試みた。Raman測定により、これらの原料を用いてドーピングしたサンプルにおいて、NのLocal Vibrational Mode (LVM)が観測され、ZnO薄膜中にNが取り込まれていることが分った。t-BuNH_2を用いてドーピングしアニールを行ったサンプルでは、PL測定によりアクセプタ関連の発光が確認されたが、膜は高抵抗なままであった。次に、MMHyを用いてNドーピングを行ったところ、as grownおよび700℃でアニールしたサンプルはn型を示したが、800℃でアニールすることにより、正孔密度2×10^<15>cm^<-3>もを有するp型ZnO薄膜が得られた。
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