2002 Fiscal Year Annual Research Report
優れた磁気特性を有する金属-酸化物ナノグラニュラ薄膜のウエットプロセスによる成膜
Project/Area Number |
14550313
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Research Institution | Osaka Prefectural College of Technology |
Principal Investigator |
藤田 直幸 大阪府立工業高等専門学校, 電子情報工学科, 助教授 (90249813)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊崎 昌信 大阪市立工業研究所, 無機化学課, 研究主任
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Keywords | 金属-酸化物同時電析法 / グラニュラ薄膜 / 磁気特性 / Fe-Ce-O / Co-Pt電析 |
Research Abstract |
金属-酸化物同時電析法というウエットプロセスの一手法を用いて,優れた磁気特性を有する金属-酸化物ナノグラニュラ薄膜の作製に取り組んだ.従来のCo-Ce-Oグラニュラ薄膜に変わってFe-Ce-O,(Co,Pd)-Ce-Oの作製を試みた.その結果,Fe-Ce-O,(Co,Pd)-Ce-Oグラニュラ薄膜の作製に初めて成功した.Fe-Ce-O薄膜の作製においては,Fe^<2+>イオンの水溶液中での酸化を防ぐことが重要であり,そのため,酸化防止剤の添加が有効であることを見出した.また,Ce-Oが析出する際に,Feが水酸化物として析出させるのを防ぎ,金属として析出させるためには,適当な錯化剤の選定をする必要があることを見出した.その結果,Co-Ce-Oより,軟磁気特性に優れた薄膜を得ることができた.また,磁性金属の合金化を検討するためにCo-Pt合金の電気化学的な析出を検討した.その前段階としてCo-Pt薄膜の電析法による作製に取り組んだ.PtはCoに比べて,電気化学的に貴な金属であるため,そのままではPtが優先析出してしまうので,適当な錯化剤を選ぶ必要がある.ここでは,エチレンジアミンの添加とジニトロジアミノ白金の2種類の影響を調べた.溶液組成や析出を検討した結果,幅広い組成範囲でCo-Pt合金薄膜が得られることが分かった.また,得られた膜を熱処理すると,L1_o規則化が起こり,高保磁力を示す薄膜を得ることができた.
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