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2002 Fiscal Year Annual Research Report

高温超電導ミリ波フィルタの研究開発

Research Project

Project/Area Number 14550318
Research InstitutionSaitama University

Principal Investigator

馬 哲旺  埼玉大学, 工学部, 助教授 (40282909)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 小林 禧夫  埼玉大学, 工学部, 教授 (00008830)
Keywords高温超電導体薄膜 / ミリ波フィルタ / 誘電体材料 / 表面抵抗 / 有極フィルタ / 誘電正接
Research Abstract

高温超電導体(HTS)薄膜の表面抵抗R_Sを評価する方法として、2サファイア円柱共振器法(2共振器法)が知られている。この方法によりR_Sの周波数依存性を測定するには、複数組のサファイア円柱が必要となる。特にマイクロ波からミリ波までの広い周波数領域の特性を測定するには、2共振器法では6個のサファイア円柱を必要とし、測定時間が非常に長く、効率が悪い。この問題を解決するために、本研究室は、1っのサファイア円柱共振器内に存在する4つのTEモードを用いる1誘電体共振器4モード法(4モード法)を提案した。この4モード法を用いて、10 to 43 43GHzにおいて、YBa_2Cu_3O_7 (YBCO)薄膜および銅(Cu)板に対して測定を行った結果、YBCO薄膜のR_Sは一般に言われている周波数2乗特性を持つことを明らかにした。また、30GHz,70KにおけるYBCO薄膜のR_SはCu板の約1/20と低損失であることが分かった。さらに、YBCO薄膜とCu板のR_Sは20Kにおいて約320GHz、70Kにおいて約180GHzで一致することが分かった。これにより、HTSデバイスがマイクロ波帯からミリ波帯にわたり有望であることを実証した。
次にミリ波デバイスの設計や新材料開発のために、ミリ波低損失誘電体材料の複素誘電率(比誘電率ε_r、誘電正接tanδ)を正確に測定する必要性が高まっており、その測定法の開発に対する期待も高まっている。本研究室では、ミリ波帯における誘電体材料のε_r、tanδを高精度かつ高能率に測定する方法として、JIS原案に採用されている遮断円筒導波管法を開発した。様々な低損失誘電体材料の測定評価を行い、ε_rに関しては、0.1%程度の測定精度、tanδに関しては、5%程度の測定精度を確保できることを実証した。
さらに飛び越し結合を持つフィルタの一般的な回路解析を行い、阻止域内に減衰極を生じさせるフィルタの新しい設計理論を提案した。導出した公式を用いて、飛び越し結合のリアクタンス素子値を容易に決定し、所望の周波数に減衰極を生じさせることができた。低域阻止域または高域阻止域に1つないし2つの減衰極、さらに低域及び高域阻止域にそれぞれ1つづつの減衰極を指定した周波数で持たせるフィルタの設計を行い、本理論の応用と有効性を示した。
最後に中心周波数f_0=30.5GHz,リップル幅RW=0.01dB,比帯域幅Δf/f_0=1.5%のチェビシェフ特性4段及び8段の帯域通過フィルタをコプレーナ線路λ/4共振器を用いて設計した。カイネテイックインダクタンスを設計に考慮し、さらに回路シミュレータADSの最適化機能を活用することにより、設計仕様を満足したフィルタ特性を得た。

  • Research Products

    (4 results)

All Other

All Publications (4 results)

  • [Publications] Takashi Shimizu, Zhewang Ma, Yoshio Kobayashi: "Design of a Grooved Circular Cavity for Dielectric Substrate Measurements in Millimeter Wave Region"IEICE Transactions on Electronics. vol.86-C, No.8. (2003)

  • [Publications] Zhewang Ma, Toshiyuki Asano, Yoshio Kobayashi: "Theory for the Design of a Filter Having One Cross coupling Path to Realize Transmission Zeros"IEICE Transactions on Electronics. vol.86-C, No.8. (2003)

  • [Publications] Zhewang Ma, Yoshio Kobayashi: "On the Error of the Unloaded Q-Factor of a Transmission-Type Resonator Measured by the Insertion Loss Method and the Return Loss Method"IEICE Transactions on Electronics. vol.86-C, No.8. (2003)

  • [Publications] Toru Hashimoto, Yoshio Kobayashi: "Frequency Dependence Measurements of Surface Resistance of Superconductors using Four Modes in a Sapphire Rod Resonator"IEICE Transactions on Electronics. vol.86-C, No.8. (2003)

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Published: 2004-04-07   Modified: 2016-04-21  

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