2002 Fiscal Year Annual Research Report
自励発振ミキサ機能を持つ能動アンテナアレーによる指向性制御
Project/Area Number |
14550324
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
佐薙 稔 岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 講師 (80226026)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野木 茂次 岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (10033250)
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Keywords | マイクロ波 / 能動アンテナ / 自励発振ミキサ / 注入同期 / フェーズドアレー / 指向性制御 |
Research Abstract |
本研究ではRF信号を受信し、中間周波数(IF)信号を出力する自励発振ミキサ機能を有する能動アンテナを実現し、その1次元アレーで受信指向性を制御することを目的とする。具体的には、単方向的特性を持つループ帰還形発振器をRF信号と局部発振(LO)波の第2高調波との差の周波数成分を出力させる自励発振高調波ミキサとして用い、これを能動アンテナ化する。この能動アンテナを単方向的に結合させて、アレーを構成する。アレーとして動作するためには各能動アンテナの局部発振周波数がすべて同じ必要がある。本研究では同期現象を用いて、これを実現する。局部発振出力の一部を結合させた隣の能動アンテナに注入する事により同期させ、局部発振周波数を揃える。この時、能動アンテナの局部固有発振周波数を制御することで、各能動アンテナの局部発振出力に位相差を生じさせる。この局部発振波と受信したRF信号を混合するとIF出力に対応した位相差が生じている。全ての能動アンテナからのIF出力を合成することにより、IF出力が最大となる受信方向を変化させることができる。特に局部発振波の第2高調波と混合するので、IF出力に生じる位相差は局部発振波の位相差の2倍である。同期現象を利用しているので、局部発振波の位相差の変化量はπであるが、IF出力に生じる位相差の変化量は2πとなる。本研究ではRFを17.1GHzとし、局部発振周波数を8.5GHzとすることで100MHzのIF成分を出力させる能動アンテナを用いている。2要素アレー及び3要素アレーで受信したRF信号をIF信号に変換するとともに、受信指向性を変化させる実験を行い、個々の能動アンテナからのIF出力における位相差の変化量がほぼ2πとなる事を確かめた。
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Research Products
(1 results)