2003 Fiscal Year Annual Research Report

ミリ波帯を用いた超高速・高移動速度・高信頼マルチメディア無線データ通信方式の研究

Research Project

Project/Area Number	14550355
Research Institution	Nagoya Institute of Technology
Principal Investigator	岩波保則名古屋工業大学, 工学研究科, 教授 (40144191)
Keywords	マルチメディア / 軟判定系列推定 / ターボ等化 / 高速無線データ通信 / 高移動速度 / ミリ波 / マルチパス通信路 / ARO
Research Abstract	ミリ波帯を用いた超高速(50〜100Mbit/sec)ビット速度移動体無線データ伝送にとっては、遅延波による符号間干渉を効率よく補償するディジタル変復調方式の構築が最重要である。マルチキャリア伝送方式の採用によりシンボル速度を低減し、最大遅延時間を数シンボル時間までに収める。提案する変復調システムとして、1)トレリス符号化変調ターボ等化送受信方式を検討した。提案する変復調システム2)として、複数の送信・受信アンテナを用いたMIMOシステムにおいて、ターボ符号化の代わりにLDPC符号を用い誤り訂正符号化を行う方式を提案した。受信側ではBLAST方式を用いてキャンセリングにより同時送信信号相互干渉の軽減を行い、LDPC繰り返し復号を行って低ビット誤り率の復号を行った。この方式においてもマルチキャリアー伝送方式との併用を行う。提案する変復調システム3)として、時間・周波数選択性フェージング通信路におけるMC-DS/CDMA方式の2次元拡散方式に関する検討を行った。無線伝送路のマルチパスモデルとして、方式1)に対しては、5波静的フェージングモデルを考え、系列推定用のトレリス線図の状態数の削減法を検討した。方式2)に対しては、準静的レイリーフェージング通信路を考えた。方式3)に対しては、2波レイリーフェージング通信路を考えた。これら3方式に対し、本年度は特にビット誤り率特性やコンプレキシティーの改善・改良の検討を行った。理論的検討及び計算機シミュレーション実験を通し、マイクロ・ピコセル用マルチメディア伝送用超高速ディジタル変復調方式の詳細な検討を行った。また前年度の移動体通信路のモデルを更に一般的にし、指数分布を含む様々な遅延広がりと最大遅延時間(ディレースプレッド)の通信路に対し、提案方式の検討を行った。併せてアンテナ系による空間ダイバーシティーの効果や空間インターリーバなどの検討を一層進めた。特にマルチパス通信路においてトレーニング系列によるチャネルのインパルス応答の同定をRLSアルゴリズムを用いて行った。また送信側符号化に対し新たに高性能LDPC符号の活用を考えた。また、FFTを用いたマルチパイロット化フェージング補償方式に関する検討も行った。このようにマルチメディア伝送用超高速ディジタル変調方式の理論構築及びシミュレーション実験をさらに進め、トータルなディジタル無線変復調システムとしての性能をより詳細に評価した。平成15年度に得られた成果は電子情報通信学会専門研究会、全国大会及びIEEEの国際会議などで発表した。

Research Products

(6 results)

All Other

All Publications (6 results)

[Publications] Keisuke INOUE, Yasunori IWANAMI, Eiji OKAMOTO: "A consideration on reducing the number of trellis states of TCM turbo equalizer"The 6th International Symposium on Wireless Personal Multimedia Communications, Proc.WPMC'03, no.173, Yokosuka, Japan, Nov.2003. Vol.3. 346-350 (2003)
[Publications] 井上啓介, 岩波保則, 岡本英二: "TCMターボ等化受信機におけるトレリス状態数削減に関する検討"第26回情報理論とその応用シンポジウム Proc.SITA2003, no.19-2, Dec.2003. Vol.1. 337-340 (2003)
[Publications] 深谷昌央, 岡本英二, 岩波保則: "マルチパス環境に適したMC-DS/CDMA方式の検討"第26回情報理論とその応用シンポジウム Proc.SITA2003, no.12-2, Dec.2003. Vol.1. 193-195 (2003)
[Publications] 深谷昌央, 岡本英二, 岩波保則: "時間・周波数選択性フェージング通信路におけるMC-DS/CDMA方式の2次元拡散に関する検討"電子情報通信学会無線ワイドバンドシステム研究会. WBS2003-172. 207-212 (2004)
[Publications] 秋江優介, 稲葉之浩, 岩波保則, 岡本英二: "LDPC符号化MIMO BLAST通信方式に関する一検討"2004年電子情報通信学会総合大会大会予稿集 2004年3月. B-5-31. 518-518 (2004)
[Publications] 酒井悠希, 岡本英二, 岩波保則: "FFTを用いたマルチパイロット化フェージング補償方式に関する一検討"2004年電子情報通信学会総合大会大会予稿集 2004年3月. B-5-177. 664-664 (2004)

2003 Fiscal Year Annual Research Report

ミリ波帯を用いた超高速・高移動速度・高信頼マルチメディア無線データ通信方式の研究

Principal Investigator

岩波 保則 名古屋工業大学, 工学研究科, 教授 (40144191)

Research Products

[Publications] Keisuke INOUE, Yasunori IWANAMI, Eiji OKAMOTO: "A consideration on reducing the number of trellis states of TCM turbo equalizer"The 6th International Symposium on Wireless Personal Multimedia Communications, Proc.WPMC'03, no.173, Yokosuka, Japan, Nov.2003. Vol.3. 346-350 (2003)

[Publications] 井上啓介, 岩波保則, 岡本英二: "TCMターボ等化受信機におけるトレリス状態数削減に関する検討"第26回情報理論とその応用シンポジウム Proc.SITA2003, no.19-2, Dec.2003. Vol.1. 337-340 (2003)

[Publications] 深谷昌央, 岡本英二, 岩波保則: "マルチパス環境に適したMC-DS/CDMA方式の検討"第26回情報理論とその応用シンポジウム Proc.SITA2003, no.12-2, Dec.2003. Vol.1. 193-195 (2003)

[Publications] 深谷昌央, 岡本英二, 岩波保則: "時間・周波数選択性フェージング通信路におけるMC-DS/CDMA方式の2次元拡散に関する検討"電子情報通信学会無線ワイドバンドシステム研究会. WBS2003-172. 207-212 (2004)

[Publications] 秋江優介, 稲葉之浩, 岩波保則, 岡本英二: "LDPC符号化MIMO BLAST通信方式に関する一検討"2004年電子情報通信学会総合大会大会予稿集 2004年3月. B-5-31. 518-518 (2004)

[Publications] 酒井悠希, 岡本英二, 岩波保則: "FFTを用いたマルチパイロット化フェージング補償方式に関する一検討"2004年電子情報通信学会総合大会大会予稿集 2004年3月. B-5-177. 664-664 (2004)

岩波保則名古屋工業大学, 工学研究科, 教授 (40144191)