2002 Fiscal Year Annual Research Report
閉面走査による不要電磁波の発生源推定の高分解能化に関する研究
Project/Area Number |
14550408
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
澤谷 邦男 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60108470)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 弘康 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (20302234)
陳 強 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (30261580)
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Keywords | 不要放射 / 波源推定 / 電波ホログラフィ / 平面走査 / 球面走査 / 分解能 / 環境電磁工学 / モーメント法 |
Research Abstract |
最近の電気・電子機器のディジタル化と高速化に伴って,機器からの不要放射波の高周波化が進んでいる.一方,機器の省電力化に伴って,他の機器から放射された電磁波による誤動作が益々深刻になっている.これらの問題を解決するためには,不要放射の発生源を明らかにすることにより,放射の抑制を図る必要がある.本研究は,電気・電子機器からの不要放射の発生源を明らかにするために,放射源を高い分解能で推定する技術を確立することを目的としている. 平成14年度は,まず受信アンテナを球面で走査した場合の波源推定について,シミュレーションによりそのアルゴリズムを検討した.その結果,球モード関数展開を用いて関数の係数を測定結果から決定するアルゴリズムを用いた場合には,半波長程度以下の分解能を得ることは困難であることを明らかにした.次に平面走査電波ホログラフィ技術を4面の平面走査に拡張して,平面走査の推定結果を重ね合わせる波源推定のアルゴリズムを開発した.シミュレーション及び実験の結果,1面の平面走査に比べて分解能が向上することを確認した. これらの波源位置推定法は受信信号のうち主に位相に着目した推定法であるが,位相だけでなく振幅にも着目した波源推定のアルゴリズムを開発するために,モーメント法と最小二乗法を用いて波源の電流分布を推定する新たなアルゴリズムを開発した.これは放射源をセグメントに分割し,各セグメントと受信アンテナの相互インピーダンスを予め求めておいて,受信信号から各セグメント上の電流を最小二乗法により求めるもので,相互インピーダンス行列の条件数が小さい値をとるように走査パラメータを予め設定することにより,安定した解が得られることをシミュレーションと実験により明らかにした.
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Research Products
(1 results)