2004 Fiscal Year Annual Research Report
IMCパラメトリゼーションによるロバスト制御系の構造解析と設計の体系化
Project/Area Number |
14550437
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
渡部 慶二 山形大学, 工学部, 教授 (50007027)
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Keywords | IMCP / ロバスト安定 / ロバスト制御 / 逆システム / 内部安定性 |
Research Abstract |
1 ロバスト安定性の制御構造をIMCPを通して解析し,つぎのような新しいロバスト安定制御理論を構築した. 1)従来のロバスト安定規範の構造をIMCPを通して解析し、従来の方法の保守性の原因は,位相おくれで回転するモデル誤差のベクトルとベクトル1の差をもとにしているため,モデル誤差の絶対値が1以下でも,ベクトル誤差が容易に1をこえることにあることをつきとめた. 2)上記の構造的な欠陥を取り除くために,ベクトル1を,モデル誤差に追従する回転ベクトルに置き換える方法を提案した.また,その回転ベクトルを決定するために,従来の周波数応答ベースのモデル誤差同定にかわる、時間応答べースのモデル誤差の評価法を導入した. 3)時間応答べースのモデル誤差をもとにしたロバスト安定条件を導出した。従来の方法に比べ安定範囲を広い特徴がある.さらに,安定条件をみたす制御系の設計法を構築し,シミュレーションで有効性を確認した. 2 むだ時間系のロバスト安定化を、IMCPべースで解析し、従来の予測制御でロバスト安定範囲が狭いのは,予測器に挿入するむだ時間ベクトルが回転するためであることを明らかにした.予測効果を有しかつロバスト安定範囲をひろげるには,むだ時間ベクトルを半回転する要素に置き換える必要があることを明らかかにし,むだ時間をパデー1次近似する方法を考えた.そのときのロバスト安定条件を導きだし,従来にくらべ安定範囲を大幅に広げることができた. 3 IMCP構成上不可欠な逆システムの一般的な構築を確立した.まず,状態フィードバックによる非干渉化可能な系でも、従来不安定零点をもっと安定化できない場合があった.これを克服する方法を提案した.さらに,状態フィードバックによる非干渉化可能な系でも逆システムが存在する.内部安定性を保証した一般的な設計法を構築した. 4 3年間の解析と設計の成果を、構造解析と設計法として体系化した.
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Research Products
(4 results)