2004 Fiscal Year Annual Research Report
債券の確率的モデリングとオプションの価格付けアルゴリズムの開発
Project/Area Number |
14550456
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Research Institution | Tokyo University of Science, Suwa |
Principal Investigator |
相原 伸一 諏訪東京理科大学, システム工学部, 教授 (70202455)
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Keywords | 債券 / 短期金利 / 長期金利 / 確率モデル / 放物型偏微分方程式 / 最適制御問題 / ダイナミックプログラミング / 無限次元ブラウン運動 |
Research Abstract |
最終年度では、実データを用いて前年度までに構築した双曲型及び放物型偏微分方程式でモデル化される期間構造モデルのパラメータ同定を行った。最適ポートフォリオの構築手法は前年度までに提案されているが、これらの最適戦略を応用するには、モデルが含むパラメータの同定が最終的な問題となる。実データとしてはトレジャリィーボンドと称される米国債を使用した。米国FEDより公開されているデータはクーポン等を取り除いてあり、モデリングには使用しやすいのであるが、そのデータはイールドデータとして公開されているので、期間構造モデルの同定に使用するには、数値的な前処理が必要である。この前処理には様々な手法がすでに提案されているが、使用する手法により得られるデータがかなり異なることが判明した。数値的な前処理を行わない新たな方法の提案を模索して次年度新規の補助金申請を行っている。本年度は前処理法として、単純なスプライン平滑手法を使用して、モデリングを行った。双曲型および放物型モデルを想定して、パラメータ同定を行ったが、放物型のモデルが実データと同様な形状を出力することが解明された。(JAFEE2004冬季大会で口頭発表)さらに得られたモデルより金利の予測を行い実データと比較したところ、リスクの市場価値と称される項を新たに加えなければ、ある種のバイアスが生じることが分かり、その項の同定手法を提案し以下の学会で口頭発表を行った。 3^<rd> World congress of Bachelier Finance Society,2004,7 Optimal Portfolio for Parabolic Type Infinite-Dimensional Factor Model with Power Utility (詳細はJAFEE2004冬季大会の予稿集に掲載されている。)
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Research Products
(4 results)