ニューラルネットワークを用いたPCグラウトの現場における品質管理手法の研究

2003 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 14550468
• Research Institution: Shibaura Institute of Technology
• Principal Investigator: 矢島 哲司 芝浦工業大学, 工学部, 教授 (20052813)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 勝木 太 芝浦工業大学, 工学部, 助教授 (90296830)
• Keywords: PCグラウト / ポストテンション方式 / フレッシュ性状 / 充填性 / 材料分離 / 流動性 / 適正配合 / ニューラルネットワーク

Research Abstract

本研究のPCグラウトの充填性能を改善するために検討を行った結果、本研究の範囲内で以下のとが明らかとなった。
◎PCグラウトの材料および配合の要因・水準を約180種類変化させた場合のグラウト特性と要求性能(充填性、材料分離抵抗性、流動性、膨張・収縮性、強度、耐久性等)との実験的な検討を行った結果それらの関係が明らかとなった。
◎同様に、PCグラウトの材料および配合の要因・水準を約180種類変化させたグラウトの回転粘度計を用いたレオロジー特性(粘度、降伏応力等)とフレッシュ性状との関係についての検討を行った結果、PCグラウトのレオロジー特性が明らかとなった。
◎実験結果を基に、入力項目を配合要因・水準とし、出力項目をグラウトの要求性能およびレオロジー特性としたニューラルネットワークによる解析を行い、学習精度、要因分析等の検討した結果、ニューラルネットワークによる解析値は、実験値との比較において比較的高い精度を示し、この結果からPCグラウトの実験室レベルでの適正配合の選定の可能性が示された。
◎ニューラルネットワークによる解析から得られた適正配合範囲の中から5種類以上の異なった配合を選定し、実構造物を想定したグラウト注入実験を行い、フレッシュ性能評価および細孔径分布等による硬化性状評価を行った結果、適正配合の選定の可能性が示された。
◎実際の建設現場等における管理システムの提案を行った。

Research Products

• [Publications] 宮川洋一: "PCグラウトのフレッシュ性状推定に関するニューラルネットワークの適応性"土木学会第56回年次学術講演会. 第5部. 1128-1129 (2001)
• [Publications] 宮川洋一: "ニューラルネットワークを用いたPCグラウトのレオロジー評価"コンクリート工学年次論文報告集. Vol.23 No.1. 1147-1152 (2001)
• [Publications] 大西竜太: "PCグラウトの品質管理におげるニューラルネットワークの適用性について"土木学会第55回年次学術講演会. 第5部. 535-536 (2000)
• [Publications] 宮本一成: "PCグラウトの充填性に影響を与える各種要因に関する基礎的研究"コンクリート工学年次論文報告集. Vol.25 No.1. 1103-1108 (2003)