2004 Fiscal Year Annual Research Report
地震波の中の衝撃波動の計測と耐震設計手法に関する研究
Project/Area Number |
14550482
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Research Institution | Hachinohe Institute of Technology |
Principal Investigator |
塩井 幸武 八戸工業大学, 工学部, 教授 (30265136)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
滝田 貢 八戸工業大学, 工学部, 教授 (60171584)
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Keywords | 極短周期波動 / 上下方向波動 / 広帯域地震計 / 地震波動 / 鉄筋コンクリート充填鋼管 |
Research Abstract |
地震波動の中に含まれる極短周期の高周波を捉えるための広帯域地震計を開発した。 当初、地震波の水平2成分、上下1成分の波動を捉えられるように設計製作をしたが、過敏すぎることと記録が膨大になることから、これまでの被害形態を考慮して記録の対象を上下成分に絞り、水平成分をプレトリガーとすることに変更した。その結果、比較的安定した状態で記録を収録できるようになった。 本年度は改造広帯域地震計を本学の他、つくば市の国土交通省国土技術政策総合研究所本館の地下室と(株)アプライドの社屋に取り付けた。本学では大きな地震動を捉えることができなかったが、つくば市では10月6日の中規模地震、10月23日の新潟県中越地震、2月16日の中規模地震の上下動を捉えることができた。これらの波動のスペクトルから各地震には100Hz〜500Hzの極短周期の波動が含まれていることが立証できた。更に分解能を引き上げることによって更に高い周波数の波動も存在することを明らかに出来よう。 しかし、鋼管杭の打撃時の数百Gに達するような大きな加速度が得られなかったので広帯域地震計の近傍で落錘試験を実施した。その結果、5kgf、10kgf程度の鋼製の錘を15cmの高さから落としただけでも300gal程度の加速度を記録することが出来た。大地震時の体感および証言から1Gを超す加速度の極短周期の波動の存在の可能性は十分にあると推測される。 このように過大な加速度に対して構造部材の破壊を防ぐには鋼材の延性を活用するのが良いと考えられる。その対象となる構造部材として鉄筋コンクリート充填鋼管(RCFT)を考えた。RCFTの載荷試験を別途に実施し、RCFTが設計荷重を大きく超えた荷重に対して十分な耐荷力を有することを明らかにした。
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Research Products
(5 results)