2002 Fiscal Year Annual Research Report
はり中央でせん断崩壊する鋼製ラーメンのサブストラクチュア・オンライン地震応答実験
Project/Area Number |
14550488
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Research Institution | Daido Institute of Technology |
Principal Investigator |
酒造 敏廣 大同工業大学, 工学部, 教授 (90137175)
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Keywords | 鋼製ラーメン橋脚 / 地震応答 / はり腹板 / せん断座屈 |
Research Abstract |
平成14年度は以下の内容の研究を行った. 1.単一鋼板要素の純せん断力載荷治具の開発 鋼製ラーメンのはり中間部腹板をモデル化した単一鋼板要素に繰り返しせん断力を作用させるための載荷装置を試作した.当初,鋼板の周辺に剛棒を取り付けた供試体を考えていたが,塑性変形時に実際に作用しない二軸圧縮力が作用することがわかった.そのため,この問題点を克服するために軸受を二重構造にし,純せん断力を載荷できる実験治具を開発した. 2.オンライン実験用の地震応答解析プログラムの作成 柱基部,隅角部,及び,はり中間部にモメント-回転角関係をBi-Linear型にモデル化した弾塑性バネ要素を組み込み,二層門形ラーメンのオンライン地震応答解析用プログラムを作成した.はり中間部腹板のせん断力Qとせん断変形角γを数値解析に取り込んでオンライン地震応答解析を進めるため,モデル化した柱基部や隅角部の塑性化に伴う非線形の繰り返し計算方法(不つり合い力の消去方法)を検証した. 3.二層目はり中間部のせん断崩壊に着目した門形ラーメンの弾塑性地震応答性状 二層門形ラーメン橋脚の非弾性地震応答解析を行い,二層目はり中間部腹板の塑性せん断変形が柱基部の損傷に及ぼす影響が小さいことを明らかにした.この点は,柱基部の損傷を軽減する効果がある1層目はり中間部の塑性せん断変形と相違するものである.この解析結果から,次年度以降のオンライン実験では,実験対象とするはり部材腹板はラーメンの一層目に限定できる.
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Research Products
(1 results)
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[Publications] 宮嵜靖大, 松岡伸児, 酒造敏廣: "2層目はり中間部腹板の塑性化に着目した門形ラーメンの地震応答性状"土木学会中部支部平成14年度研究発表会,講演概要集. 19-20 (2003)