2003 Fiscal Year Annual Research Report
高温環境に曝される粘性土地盤の挙動究明に関する研究
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14550495
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Research Institution | Kure National College of Technology |
Principal Investigator |
森脇 武夫 呉工業高等専門学校, 環境都市工学科, 教授 (00166456)
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Keywords | 高温環境 / 沖積粘土 / 圧密特性 / せん断特性 / 微視的構造 / 遠心模型実験 / 高温三軸試験 |
Research Abstract |
高温環境に曝される粘性土地盤の挙動を明らかにすることを目的として,粘土要素の挙動を明らかにする高温三軸試験と,実地盤の応力レベルでの挙動を明らかにする高温遠心模型試験を実施した.試験には,広島港より採取した沖積粘土を用いた.高温遠心模型試験では,パネルヒーターを地盤内に3枚挿入し,地盤全体を最大で70℃の高温にする試験とドレーンペーパーを巻いたパネルヒーター1枚を挿入し,地盤の一部を高温にする試験を行った. 地盤全体を高温にする試験では,地盤の含水比の低下,非排水強度の増加が見られ,70℃の試験の非排水強度は20℃の試験の約1・5倍になった.この結果は高温三軸試験の結果と整合した.高温履歴を受けた地盤の強度増加のメカニズムとしては,高温時に二次圧密が促進されることと,その後の温度低下によって骨格構造が固化するためであると考えられる. 地盤の一部を集中的に加熱して高温状態にする試験では,短時間のうちにヒーター近傍の地盤から排水し,明瞭な地盤沈下を生じた.ヒーターに近いほど非排水強度は増加し.含水比は低下していた.この結果より,高温状態では透水係数が増加することによりドレーンによる圧密時間の短縮効果をさらに高めるとともに,前述した高温による圧密後の強度増加率の向上などの効果が同時に働くことが期待できることが明らかとなった.このことは,ドレーン効果と高温効果を併用することによって,地盤内の特定箇所の沈下を促進させて強度増加を図る新しい地盤改良工法の有効性を示すものである.
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 森脇武夫, 松本賢弥, 舛田智江, 李 康日: "粘土の強度・変形特性に及ぼす高温履歴の影響"土木学会中国支部第55回研究発表会発表概要集. 291-292 (2003)
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[Publications] 森脇武夫, 土田 孝, 松本賢弥, 竹信正寛: "高温環境下における広島港粘土の変形強度特性"第39回地盤工学研究発表会発表講演集. III(発表予定). (2004)
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[Publications] 森脇武夫, 土田 孝, 松本賢弥, 竹信正寛: "遠心力場で高温履歴を与えた地盤の強度特性"第39回地盤工学研究発表会発表講演集. III(発表予定). (2004)