2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14550498
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
福江 正治 東海大学, 海洋学部, 教授 (40119699)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北 勝利 東海大学, 海洋学部, 助教授 (60234225)
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Keywords | 地盤汚染 / 重金属 / モニタリング / 電動コーン / 比抵抗 / 地下水 |
Research Abstract |
地盤中の重金属汚染は、単一重金属元素に限るわけではないので、鉛、銅、ニッケル及び亜鉛の4元素を用いた混合溶液浸透実験を行い、その濃度変化が電導コーンによってモニターできるかどうか検討した。その結果、単一種と同様に数ppmのオーダーまでの変化が捉えられることが判明した。また、当初から考えていたように、同種の地盤であれば比抵抗と重金属濃度には明確な比例関係が見られた。そのことから、原位置におけるキャリブレーションが取れれば、比抵抗測定から重金属の濃度変化として表せる可能性が出てきた。したがって、原位置におけるキャリブレーション技術開発の必要が出てきた。 一方、地下水と異なる水、たとえば蒸留水で希釈した重金属溶液を地下水中へ浸透させた場合には、上記の結果とは異なる現象が得られた。つまり、重金属溶液を浸透させているにも関わらず、比抵抗が増大する結果となった。その原因を調べるために、1)緩衝溶液を用いる、2)蒸留水のみを浸透させる、3)浸透中において比抵抗測定時以外は電流を止めてしまう、など工夫した実験を追加した。その結果、低濃度の重金属溶液を浸透させた場合、重金属イオンが砂に吸着され、その結果蒸留水のみが浸透してしまうと結論できた。すなわち、異なる現象として得られた結果ではあったが、電導コーンは正確にその重金属イオンの濃度を捕らえていたことになる。これらについては、2004年度に英国地盤工学会主催の環境地盤工学シンポジウムで発表の予定である。 電導コーンを現場へ応用するために、そのモニタリング手法を検討した。その結果、3本の電導コーンを組み合わせて配置することで、それらの水圧測定結果から水頭分布を表し、それによって地盤中の地下水の流速と方向を決定するための基本式を作成できた。このことによって、比抵抗変化を測定すれば地盤汚染状況のモニタリングが可能となった。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Fukue, M., Kita, K.他: "A monitoring technique of remediation of groundwater using resistivity cones"Groundwater Engineering-Recent Advances. 1. 265-270 (2003)
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[Publications] Fukue, M.他: "Change in microstructure of soils due to natural mineralization"Applied Clay Scinece. 23,1-4. 169-177 (2003)
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[Publications] Fukue, M.他: "Contamination of sediments in central part of Seto Inland Sea, Japan"Proc.of the 2nd Int.Symp.on Contaminated Sediments. 303-308 (2003)
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[Publications] Fukue, M.他: "Resistivity Change during Transport of Heavy Metal in Sand"Proc.4^<th> BGA Geoenivironmental Eng.Conf.. (発売予定). (2004)
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[Publications] 千田祟男, 福江正治 他: "電導コーンを用いた地盤中の溶解TCEのモニタリング技術"第5回環境地盤工学シンポジウム発表論文集. 139-144 (2003)
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[Publications] 矢内正洋, 福江正治 他: "地盤亀裂が比抵抗に及ぼす影響"第38回地盤工学研究発表会. 2291-2292 (2003)