2002 Fiscal Year Annual Research Report
液状化による構造物の変形の許容値およびそれを考慮した対策方法に関する研究
Project/Area Number |
14550499
|
Research Institution | Tokyo Denki University |
Principal Investigator |
安田 進 東京電機大学, 理工学部, 教授 (90192385)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 利雄 東京電機大学, 理工学部, 講師 (80147470)
|
Keywords | 液状化 / 地震 / 砂地盤 / 直接基礎 / 地中構造物 |
Research Abstract |
地震時に地盤が液状化すると地上にある構造物は沈下し,地中に埋設された軽い構造物は浮き上がる。このように,液状化の発生のみでなく,液状化による地盤や構造物の変形量(沈下や浮上り量)を考慮に入れた液状化に対する設計方法の開発が必要である。このような研究を行う場合には,(1)地盤や各種構造物の変形量の推定方法の開発,(2)構造物の許容沈下量の決定,(3)単なる液状化の発生の防止ではなく,変形量をもとにした有効な対策方法の開発,が必要と考えられる。 そこで,本研究は事例研究,模型実験,室内実験,解析などをもとにしてこれらの項目を明かにすることを目的として行ってきている。平成14年度の研究では以下の事が主に明らかになった。 (1)直接基礎の木造家屋の沈下量に関して,2000年鳥取県西部地震における被災事例を詳細に調べて,傾斜して住めなくなった家屋と住めた家屋の境界から許容不等沈下量・傾斜角を検討した。その結果1/100程度傾斜すると居住出来なくなることが分かった。 (2)釧路沖地震の下水道管の被災事例に対するして調査したところ,数cm浮上ると機能に支障をきたすことが分かった。 (3)地中構造物の浮上りに関して羽根をつけて浮き上がり難くする対策方法を考案した。そして振動台による模型実験を行ったところ,その有効性が確かめられた。さらに,このような浮上りを簡易的に解析できる残留変形解析を適用してみたところ,浮上り量をよく推定できることが分かった。
|
Research Products
(3 results)
-
[Publications] 安田 進, 橋本隆雄: "鳥取県西部地震における住宅の液状化による沈下について"土木学会第57回年次学術講演会講演集. III-515. (2002)
-
[Publications] 安田 進, 他: "液状化時の地中構造物の浮上り対策検討"第38回地盤工学研究発表会講演集. (CD-ROM). (2003)
-
[Publications] 安田 進, 他: "浮上り対策実験に対するALIDによる解析"土木学会第58回年次学術講演会講演集. (CD-ROM). (2003)