2003 Fiscal Year Annual Research Report

表層軟弱地盤の震動増幅特性の解明とその防振対策法に関する研究

Research Project

Project/Area Number	14550501
Research Institution	Ritsumeikan University
Principal Investigator	早川清立命館大学, 理工学部, 教授 (80066737)
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha)	鍋島康之大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (40263214) 太井子宏和 (株)キンキ地質センター, 技術開発部, 部長代理(研究職) 庄司正弘 (株)構造計画研究所, 技術営業部, 営業部長(研究職)
Keywords	地盤振動 / 振動対策 / 防振壁 / 現地実験 / 模型実験 / 数値解析 / 波動伝播 / 道路・鉄道交通
Research Abstract	表層軟弱地盤の震動増幅特性を解明するために、高架道路と平面道路に関した道路交通振動調査を実施した。大阪府内の高架道路調査では、道路の構造体と沿道の地盤での測定を行い、特に3Hz付近と10Hz付近の振動数が卓越して伝播されることを明らかにした。長野県での幹線平面道路は旧河川の氾濫源に施工されており、地盤は極めて軟弱である。そこで、近傍の家屋より振動苦情が生じていた。沿道と家屋内での振動調査結果および詳細な地盤調査結果から、表層軟弱地盤による振動増幅現象が家屋内の振動増加に寄与していることを、数値シュミレーション解析結果を含めて解明した。京都府の幹線平面道路では、仮設道路を走行する車両による振動増幅現象が、問題となっていた。振動調査、路面調査および舗装構造調査を実施し、軟弱な路床でも路面平坦性の影響が大きいことが判明し、車載型の簡易式路面平坦性調査法の妥当性を検証した。防振対策法に関する研究としては、振動源からの振動伝播経路に防振壁を設ける対策法について検討している。すなわち、防振壁の材料として、大きな中空部を有するPC壁体・矢板を用いた場合の防振効果を、模型実験・中規模野外実験および数値シュミレーション手法を用いて考察した。PC壁体による実験からは、中空部の内径の大きさおよび壁体重量が振動軽減効果に影響する因子であることを見いだした。実在高架道路への適用事例からは、PC壁体による振動軽減量は、5dB程度期待されることが示された。これらの諸現象は、簡単な数値シュミレーション手法により再現されることが分かった。実在の素地軌道に矢板防振壁を施工し、実車両による現地走行振動実験および3次元解析モデルを用いた数値シュミレーション手法により、矢板壁の振動対策効果を検討した。この結果、防振壁の背後では7〜10dBと大きな振動軽減効果が得られた。しかしながら、矢板が二次的振動源となり、振動の増幅に繋がる挙動が生じることも明らかとなった。

Research Products

(7 results)

All Other

All Publications (7 results)

[Publications] 早川清, 橋本佳奈, 可児幸彦: "PC壁体の振動対策事例および遮断メカニズムに関する実験的考察"地盤工学会第47回地盤工学シンポジウム論文集. 349-356 (2002)
[Publications] 早川清, 後藤和廣, 中村貞芳, 門田浩一, 芦刈義孝, 伊藤正純: "道路交通振動対策及び対策効果の評価事例"地盤工学会代47回地盤工学シンポジウム論文集. 343-348 (2002)
[Publications] K Hayakawa, K.Gotou, H.Kadota, Y.Ashikari: "Measures Against Road Traffic Originated Ground Vibration and Assessment of Their Performance"Inter-Noise 2003. 891-898 (2003)
[Publications] Y.Kani, K.Hayakawa, Y.Kobayashi, Y.Nabeshima: "Vibration-screening Effect of PC Wall-piles through Full-size and Medium-size Field Experiments"Inter-Noise 2003. 1816-1823 (2003)
[Publications] T.Nishimura, M.Shoji, K.Havakawa: "Performance of a Steel Sheet-Pile Barrier against Ground Vibration Originating in Railway Traffics"Proceedings of Fifth International Conference on Case Histories in Geotechnical Engineering. 4.07.1-4.07.7 (2004)
[Publications] K.Hayakawa, Y.kani, Y.kobayashi: "Vibration-screening effect of PC wall-piles through full-size and medium-size field experiments"Proccedings of the International Seminar on Environmental Vibration. 371-381 (2003)
[Publications] 早川清: "環境ハンドブック"社団法人産業環境管理協会. 3 (2002)

2003 Fiscal Year Annual Research Report

表層軟弱地盤の震動増幅特性の解明とその防振対策法に関する研究

Principal Investigator

早川 清 立命館大学, 理工学部, 教授 (80066737)

Research Products

[Publications] 早川清, 橋本佳奈, 可児幸彦: "PC壁体の振動対策事例および遮断メカニズムに関する実験的考察"地盤工学会第47回地盤工学シンポジウム論文集. 349-356 (2002)

[Publications] 早川清, 後藤和廣, 中村貞芳, 門田浩一, 芦刈義孝, 伊藤正純: "道路交通振動対策及び対策効果の評価事例"地盤工学会代47回地盤工学シンポジウム論文集. 343-348 (2002)

[Publications] K Hayakawa, K.Gotou, H.Kadota, Y.Ashikari: "Measures Against Road Traffic Originated Ground Vibration and Assessment of Their Performance"Inter-Noise 2003. 891-898 (2003)

[Publications] Y.Kani, K.Hayakawa, Y.Kobayashi, Y.Nabeshima: "Vibration-screening Effect of PC Wall-piles through Full-size and Medium-size Field Experiments"Inter-Noise 2003. 1816-1823 (2003)

[Publications] T.Nishimura, M.Shoji, K.Havakawa: "Performance of a Steel Sheet-Pile Barrier against Ground Vibration Originating in Railway Traffics"Proceedings of Fifth International Conference on Case Histories in Geotechnical Engineering. 4.07.1-4.07.7 (2004)

[Publications] K.Hayakawa, Y.kani, Y.kobayashi: "Vibration-screening effect of PC wall-piles through full-size and medium-size field experiments"Proccedings of the International Seminar on Environmental Vibration. 371-381 (2003)

[Publications] 早川 清: "環境ハンドブック"社団法人産業環境管理協会. 3 (2002)

早川清立命館大学, 理工学部, 教授 (80066737)

[Publications] 早川清: "環境ハンドブック"社団法人産業環境管理協会. 3 (2002)