2002 Fiscal Year Annual Research Report
都市街路網の機能評価と整備プログラム策定手法の開発
Project/Area Number |
14550529
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Research Institution | Himeji Institute of Technology |
Principal Investigator |
井上 博司 姫路工業大学, 環境人間学部, 教授 (80026286)
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Keywords | 街路網計画 / 街路整備計画 / 道路計画 / 交通機能評価 / 信頼性評価 / 道路ネットワーク |
Research Abstract |
都市の幹線街路網計画を策定するにあたっては、限られた予算のもとで最大の投資効果を得るよう、都市の将来構想を見据えた中・長期的な整備計画策定が必要である。このため、本研究では都市の幹線街路の果たす機能を、交通機能、防災空間機能等各機能について計量的に表現し、それらを総合評価する方法を示す。その上で事業費や上位計画との整合性など整備を行う上での制約条件を明らかにし、これらを考慮してシステム工学的手法を用いて複数の代替案を作成し、実行可能な最良の代替案を抽出する方法を示す。 本年度においては、主として都市街路の機能評価についての研究を、実際の都市を対象として、次の通りに行った。 (1)街路の交通機能について、交通混雑の緩和、交通流の円滑化等を図る能力を、街路網としての取り扱いの中で計量的に表現する方法を作成した。 (2)街路がネットワークとして、変動する交通需要に対して、安定的な交通サービスを提供しうる能力を、時間信頼度という概念により表現する方法を作成した。 (3)街路が歩行者・自転車通路として安全かつ快適に利用できる機能を計量化した。 (4)街路によって様々な公共施設に接近できる機能を計量的に評価する方法を作成した。 (5)街路が上・下水道等ライフラインを収容する機能を計量的に評価する方法を作成した。 (6)街路の避難路・延焼防止等防災空間としての機能を評価する方法を作成した。 (7)街路が都市に緑を提供し、市民に憩い、安らぎ等精神的充足感を与える環境・公共空間機能を計量的に評価する方法を作成した。 (8)街路が沿道の土地利用を誘発し、沿道の資産価値を上昇させるとともに、良好な市街地を形成する都市形成機能を計量的に評価する方法を作成した。 (9)以上の街路のもつ様々な機能を総合評価し、都市街路網として都市の機能に寄与する働きを計量的に評価する
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Research Products
(1 results)