2002 Fiscal Year Annual Research Report
騒音のグローバルアノイアンスの評価に関する研究-文化、気候、音源、評価尺度の影響に関する社会調査-
Project/Area Number |
14550592
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Research Institution | Hokkai-Gakuen University |
Principal Investigator |
佐藤 哲身 北海学園大学, 工学部, 教授 (00106767)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢野 隆 熊本大学, 工学部, 教授 (30109673)
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Keywords | 騒音評価 / 社会調査 / 社会反応 / グローバルアノイアンス / 評定尺度 / 基礎評価語 / 鉄道騒音 / 道路交通騒音 |
Research Abstract |
福岡県の4つの路線に面する1列目の戸建住宅を対象として、アンケートと騒音測定から成る社会調査を実施した。アンケート票は、ICBEN(The International Commission on Biological Effects of Noise)のTeam 6が提案した標準質問文の日本語版である「悩まされる、あるいは、じゃまされる、うるさい」と、「不快」、「うるさい」、「悩まされる」の4種類の基礎評価語に応じて4種類用意し、各路線に沿って立ち並ぶ住宅に順番に割り当てた。回答選択肢には5段階の言語尺度(まったく、それほど、多少、だいぶ、非常に)と11段階の数値尺度(0〜10)を併用した。回収したアンケート票は、いずれもほぼ400件と同程度の数に上っており、全体の回収率も63.8%と良好であった。なお、4種類のアンケート回答者の属性に偏りはなく、基礎評価語間の比較分析を行う上で有効なデータが得られた。また、アンケート終了後に騒音測定を行い、各住戸の騒音暴露量を推定した。以上により得られた騒音暴露量と住民の反応の関係を、鉄道騒音の一般的不快感に関して分析した結果、今回用いた4種類の基礎評価語間に系統的な差は認められなかった。本報で扱った基礎評価語および分析精度の範囲において、質問文の基礎評価語が異なっても回答選択肢の尺度が同じであれば、異なる社会調査間での成果の比較が可能であることが示唆された。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 竹下俊介, 黒田貴浩, 森原崇, 佐藤哲身, 古屋浩, 矢野隆: "九州での鉄道騒音に関する社会調査-調査計画と概要-"日本建築学会九州支部研究報告. 42. (2003)
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[Publications] 黒田貴浩, 竹下俊介, 森原崇, 佐藤哲身, 矢野隆: "九州での鉄道騒音に対する社会反応と基礎評価語の関係"日本建築学会九州支部研究報告. 42. (2003)
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[Publications] 佐藤哲身, 矢野隆, 森原崇, カーク・マスデン: "九州での鉄道騒音に対する社会反応と基礎評価語の関係"日本音響学会2003年春季研究発表会講演論文集. 971-972 (2003)
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[Publications] 佐藤哲身, 矢野隆, 森原崇: "鉄道騒音に対する社会反応と基礎評価語の関係-九州における社会調査-"日本音響学会騒音・振動研究会資料. (CD-ROM). (2003)
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[Publications] Tetsumi Sato, Takashi Yano, Takashi Morihara: "Relationships between rating scales, question stem wording and community responses to railway noise"Proceedings of the 8th international congress on noise as a public health problem. (CD-ROM). (2003)