2002 Fiscal Year Annual Research Report
公民協働型の地域ケア拠点(宅老所)の構築と支援システム化に関する研究
Project/Area Number |
14550630
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Research Institution | Meijo University |
Principal Investigator |
鈴木 博志 名城大学, 理工学部, 教授 (30121502)
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Keywords | 公民協働型 / 地域ケア拠点 / 宅老所 / 支援システム / 高浜市 / ボランティア / 地域連携 / 高齢者 |
Research Abstract |
本研究では、高齢者の地域ケア拠点の一つとして公民協働型の「宅老所」を取り上げ、宅老所の構築と支援システム化について検討することを目的としている。高齢者といっても、元気な老人がら介護が必要な高齢者まで多様であり、特に高齢者が地域で住みつづけられるためには、高齢者を取り巻く住生活支援システムを地域社会の中に構築していくことが重要な課題とされる。' 以上の研究目的のため、愛知県高浜市、名古屋市、富山県の宅老所をケース・スタディとして取り上げた。このうち特に高浜市の宅老所は、全国的に事例の少ない公民協働型の運営方式をとっており、本研究の分析対象として最適である。平成14年度は,この高浜市の事例を取り上げて調査した.分析のねらいは、地域連携の視点から宅老所の運用形態とそれに伴う活動の広がりを把握するとともに、ボランティア活動など住民参加による地域ケア拠点の構築に役立てる資料を得ることにある。具体的には,(1)宅老所を利用する高齢者・宅老所の運営を支えるスタッフの参加形態をまとめた。宅老所は、さまざまな社会的必要性をもった高齢の利用者で構成されている一方、その利用を支援するボランティア活動から成り立っており、双方が多用な相互作用面を作り出している。(2)宅老所の開設、運用過程における住民や近隣諸機関との協力関係を明らかにした。宅老所は、住宅、商店などを増改築して利用しているケースが多いが、その社会的な意味合い、潜在的な人的資源の発掘との関り方をとらえる。(3)宅老所における空間利用の動態変化を明らかにした。宅老所が、開設以前の住宅、商店などから空間、設備などを変更し、ケア環境を作り上げていく状況を明らかにする。サービス内容、改修費用や負担などをあわせて検討する。
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Research Products
(1 results)